東日本大震災

各地の復興事業の動向をまとめた「つちおと情報館」の更新

本日、「つちおと情報館」の情報が3県分そろって更新されました(実際には先月からこの形で一斉更新されています)。具体的な事業ごとのリアルタイム情報と、その経過がつかめる内容です。今後も毎月更新されるものと思われます。 (福島県)http://www.reconstr…

朝日座が登録文化財になります(朝日座(南相馬市)を応援します(その3))

「復興へ朗報 国の登録有形文化財に元芝居小屋“朝日座”」と今朝の福島民友が報じました。昨日15日の文化審議会答申に南相馬市の朝日座が登録文化財に盛り込まれ、「県内では南相馬市の映画館「朝日座」が相双地方で初めて登録有形文化財に登録される」(福島…

復興文化論 日本的創造の系譜

「破壊や災厄はしばしば取り返しのつかないほど巨大な変更を文化にもたらす。しかし、不可逆的な遷移のなかでも、破局に向けて一直線に雪崩れ込んでいくのではなく、復興期やという窪地のなかで自分たちの文化的財産をシャッフルし、そこに新しい生命を吹き…

南相馬市の状況(その7)

昨日、南相馬市の住民意向調査結果(速報)が発表されました。 http://www.reconstruction.go.jp/topics/main-cat1/sub-cat1-4/ikoucyousa/20131101_ikouchousa_sokuhouminamisouma.pdf 避難指示解除準備区域、居住制限区域及び帰還困難区域の全世帯が対象とな…

常磐線沿線地域(南相馬以南、広野町以北)の再生への道筋(その8)

2017.3.11。今から3年5か月後、被災から6年目となるこの日を目安とする「再生への道筋」が、少しだけ具体化してきました。 (その7)では、いわき市から北に向けた楢葉町の「再生への道筋」と、それに関連して北側の南相馬市小高区の動きをみましたが、それら…

横浜の防火帯建築コンメンタール

横浜国立大学都市イノベーション研究院の藤岡泰寛先生がこの8月からはじめたブログを「発見」しました(下記URL)。 http://bokatai.blogspot.jp/ 横浜が「大空襲と長期接収の二重苦からどのように復興を果たしたのか。そこで努力したのはいったいどのような人…

「2020年」と復興

「2020年」は東日本大震災からの復興とどうかかわっているか、3つの材料から考えてみます。 1つめは、実感としての復興の完了時期です。2013年3月1日の朝日新聞に掲載された「被災42市町村アンケート」結果では「復興の完了時期は?」の設問に対し、(今後)「6…

盛土造成地の被害

3.11から2年半を前に、8月、はじめて仙台の盛土造成地被害の現場を歩きました。 最も被害の大きかった場所の1つで、防災集団移転促進事業区域となり、「高台移転」と同様に復興公営住宅や他の造成宅地に移転するスキームが動いています。とはいえ現場は今で…

八戸からいわきまで:公共交通の復旧・復興を軸に

1年前とくらべると被災地へのアクセスもかなりしやすくなってきました。「復興」というより「復旧」に近い状況で、復興庁がほぼ毎月更新しているこの分野の取り組みも「鉄道の復旧状況」となっています。 とはいえ、まちづくりの観点からみると、被災前から…

気仙沼から八戸まで

8月。2012.10.29の記事「復興まちづくり事業が各地で動き始めました」のあとの動向を知りたいと現地を気仙沼から八戸まで訪ね歩きました。 事業計画が決まり工事を発注した箇所も多くなってきているとはいえ、まだ見た目にははっきりとは変化はあらわれてい…

常磐線沿線地域(南相馬以南、広野町以北)の再生への道筋(その7)

7月18日の福島民報に「常磐線の早期運行再開目指す 広野−竜田間 JR東日本」との見出しで記事が掲載されました。町長が帰町の判断を下す平成26年春の運行再開を、町長がJRに要望したもので、この記事は「JRとしても旧警戒区域に乗り入れることは意義があ…

『復興まちづくり 3年目の課題』(季刊まちづくり39)

7月15日発行の特集です。 計画時の意図と現在の状況・課題がわかりやすく語られています。

南相馬市の状況(その6)

4月20日の福島民報が「JR東日本は同区間にまたがる避難指示解除準備区域が解除された後、運行を再開する方針を19日までに市に伝えた」と報じました。「市はJRに同区間の早期の運転再開を求めていた。市は小高区など避難区域で上下水道や道路などの復旧作…

レジリエンス あらゆるシステムの破綻と回復を分けるものは何か

アンドリュー・ゾッリ+アン・マリー・ヒーリー著(須川綾子訳)、ダイヤモンド社、2013.2.21刊。 本書は、副題に「あらゆるシステムの」とあるように、レジリエンスという観点がさまざまな分野に共通する重要な規範になりうることを論じた意欲作です。本書のレジ…

「復興まちづくり事業カルテ」(宮城県)が公表されました

宮城県内各市町の「復興まちづくり事業カルテ」が公表されました。 http://www.pref.miyagi.jp/soshiki/fukumachi/karutekouhyou.html 「復興まちづくり事業の本格化に合わせ、各事業の調整を図り,被災者の方々が復旧・復興事業の計画を把握できるよう、復…

災害復興の日本史

安田政彦著、吉川弘文館(歴史文化ライブラリー361)、2013.2.1刊。 「いつの時代にも災害からの復興は容易ではなかった」が、「どれほどの激甚な災害が起ころうとも、人々は懸命の努力をもって復興を果たしてきた」(プロローグより)との視点から、淡々と災害…

「大規模災害復興法(仮称)」

昨日の日本経済新聞が報じたこの件については現段階では裏付けがありませんが、重要な内容ととらえフォローしていきます。 記事によればこの法律は、1)対策本部の設置、2)国による被災地の業務代行、3)農地転用の規制緩和の3点を主な内容として大災害時の対…

防潮堤連続インタビュー(Web Plannersより)

『Web Planners』の連続インタビューの(6)が3月1日にアップされました。 かなり具体的に議論が整理されてきていて、いつも教えられます。 まだ連続すると思われますが、リンクさせていただきます。 (1)http://webplanners.net/2012/11/16/234/ (2)http://web…

震災復興国際シンポジウムを開催します

中国の3つの大学(四川大学、北京師範大学、華東師範大学)の研究者らをお迎えし、横浜国立大学が主催する震災復興国際シンポジウムが横浜で開催されます。日中双方からの報告をもとに、実践的な研究課題等につき議論が展開される予定です。是非ご参加ください…

朝日座(南相馬市)を応援します(その2):朝日座改修のための寄付金募集がはじまりました

この記事を書いてからずいぶん時間が経ちました(⇒前記事)。 その後、朝日座応援の輪がどんどんひろがり、築90年で雨漏り等の課題を抱えるこの建物の改修が行われるところまで辿り着き、本日、そのための寄付金募集が、『朝日座を楽しむ会』の呼びかけにより…

福島と建築学(『建築雑誌』2013.1号)

発行されたのは先月ですが、昨日の記事[常磐線沿線地域(南相馬以南、広野町以北)の再生への道筋(その6)]に関連して重要と思われる内容ととらえ、別記事にしました。日本建築学会のサイトにリンクさせていただきます。 http://jabs.aij.or.jp/backnumber/1640…

常磐線沿線地域(南相馬以南、広野町以北)の再生への道筋(その6)

本日、福島民報が、双葉町の避難区域再編案が固まったこと、これにより双葉郡全体の3区域(「帰還困難」「居住制限」「避難指示解除準備」区域)への再編案が出そろったと伝えました。 [2013.7.30リンク切れのため再リンク] http://www.minyu-net.com/osusume/…

地域交流サロン「ポスト3.11の新しい地域像」開催 (2月22日午後)

地域実践教育研究センター主催の地域交流サロン「ポスト3.11の新しい地域像」が下記のとおり開催されます。 http://www.webline.jp/info/chiki-ct.ynu.ac.jp/info_js/data/1357611733viwlr.html

避難者の「今後の居住場所の意向」(岩手県)

本日の岩手日報に標記アンケート結果の概要が報じられました。 http://www.iwate-np.co.jp/cgi-bin/topnews.cgi?20121227_3 岩手県のHPにもリンクさせていただきます。 http://www.pref.iwate.jp/view.rbz?nd=4356&of=1&ik=3&pnp=4353&pnp=4356&cd=43203[参…

3県がとらえた「うまくいっている取組」と「困難な点、今後の課題」

復興推進委員会がこの9月にまとめた「平成24年度中間報告」では、「次から次へと生ずる応用問題に、当座の解を出して行かざるをえぬ苦悩がある」ことを踏まえて、「このままでは袋小路に入っていきかねぬ復興の現状と課題を、今、この時期に真正面から取り上…

南相馬市の状況(その5)

(その4)から約5ヶ月が経過した2012年11月1日時点で南相馬市内に居住する方は約49500人(=a)と、この5ヶ月で約2100人増加(回復)しました(その前は6ヶ月で2600人)。ほとんどが原町区での増加です。市外に避難している方は18500人(=b)と、6月の19900人から1400人…

都市計画家協会が「Web Planners」を開設しました

「東日本大震災からの復興に向け、都市計画を始めとした専門家のオピニオンを被災地へと届けるメディアとして」昨日公開された新しいサイトです。 http://webplanners.net/

復興まちづくり事業が各地で動き始めました

10月25日、大きな被害を受けた東松島市で「復興まちづくり整備事業着手式」が開かれました。 まだ現地を訪れても造成工事はスタートしていませんが、着実に、「計画」レベルから「事業」レベルへ、そして「工事」レベルへと復興の段階が進んできています。 …

復興まちづくり推進のための新たな発注方式の動向【2014.1.28更新】

市町村の復興まちづくり推進のために活用が打ち出されているCM(コンストラクションマネジメント)方式ですが、URが間に入った方式(「発注者代行型」のうち市町村からURが受託しURが発注する方式⇒URの復興支援参照)に続いて、10月19日には山元町が「発注者支援…

復興推進計画の簡単な分析(2012.10.12時点)

このところ区画整理や集団移転などのハード整備がかなり具体化してきましたが、復興特区法で設けられた復興推進計画も、ここ数ヶ月くらいでいろいろなバリエーションが出てきました。 2012.10.12時点で23の復興推進計画が認定されています(青森3、岩手3、宮…