都市イノベーション・next(2)
2011年に「都市イノベーション研究院」が発足したのを機に、「都市イノベーション」をテーマに都市計画の立場から500話を綴ってきました。 第1話〜第50話 『都市イノベーション読本』第51話〜第100話『都市イノベーション読本』 第101話〜第150話 『都市イノ…
副題「GULF CITIES OF WEALTH, AMBISION, AND DISTRESS」と合わせても内容はすぐにはわかりませんが、内容的には、本ブログの「ドバイ開墾(1)~(10)」で2015年にとらえていたものと重なります。 編著者がHarvey Molotch and Davide Ponzini、ニューヨーク大…
「いつの時代にも災害からの復興は容易ではなかった」が、「どれほどの激甚な災害が起ころうとも、人々は懸命の努力をもって復興を果たしてきた」と、古代から現代に至る日本の災害と復興(⇒『災害復興の日本史』(歴史文化ライブラリー361、2013.2.1刊))を総…
2020年12月31日の日経「Analysis」欄に森嶋厚行筑波大教授が「ギグ後に来る未来に備えよ」とのタイトルで議論をしています。その記事の中央にある「これまでの組織」⇒「これからの組織」の各図が、この議論の要約にもなっているのですが、ここではこの図を使…
あけましておめでとうございます。 「このままではいつまで続くかわからないコロナ禍に耐えられない」と、昨年末にパソコンを入れ替えました。レジリエンス度も(少なくとも心理面では)おおいに向上したと思います。 2021年のはじめにお届けするのは、、、 新…
外へと向かう「新近郊」の動向に興味が引かれる一方、新型コロナ下で都心部に住居を移す動きも旺盛と言われ、アフターコロナに向けて「都市構造」や各場所での「土地・建物利用構成」が大きく変化しそうな予感がします。 少し歴史をさかのぼり、東京都心がど…
先週末に「新型コロナと都市計画」の校正が終わり編集の方に送りました。とはいえ、新型コロナについてはわからないことだらけで、その「わからないこと」の中にもいろいろな次元のわからないことがあるので、「と都市計画」にもっていくにはピースが足りな…
『Beyond MaaS』で示されていた、本格的な地域課題の解決をめざす「Beyond MaaS」がいかに難しいことであるかを、伊豆における2度のMaaS実証実験(フェーズ1,2)での七転八倒の体験談の形で綴った書。都市計画の読み物としては本年最も「読める」本でした。さ…
本格的な歴史文化芸術国際都市論です。自分が「京都と都市イノベーション(その1)~(その6)」を通して体感してきた“京都”という稀有の国際都市の「国際性」というものがどのような経緯で磨かれてきたかについて、先行したイタリアでの経緯に先導されつつも、…
連休明け。朝の授業は遠隔(zoom)で行い、午後一の会議も遠隔(teams)でさきほど終わり、これから遠隔ゼミ(zoom)です。 少し時間が空いたので、今朝目に留まった日経記事について少し書きます。 地方で不足している専門知を、副業によって補うことで地方の活性…
朝、毎日新聞を見ると、「コロナで変わる世界」という連載(不定期)がスタートしていました。初回だけあってかなりの力の入れよう。同時にネットでも出だしの部分が読めます。小池知事と猪瀬氏のインタビューも掲載されており、ロンドンからのレポートもあり…
今朝の日経新聞を駅のホームでパラパラめくっていると、「リモート転勤」の見出しが。Yさんがリーダーを務めるМP社の「働き方改革推進部」の実証実験の話です。Women@Work欄。 よく読んでみると、「Women@Work欄」の記事だけれども男性社員にも対象をひろ…
7月16日発行の『アフターコロナ 見えてきた7つのメガトレンド』で「1つだけ宿題として残った」空間の変容について考察したとされる書。 2020.10.8発行。日経プレミアシリーズ443。著者は島津翔。 都心のオフィスを本当に必要な機能のみに絞り5分の1の賃料の…
「新型コロナと都市計画」という原稿が先週仕上がりました。近代都市計画確立のきっかけとなった伝染病や公衆衛生から話をはじめ、新型コロナ前の都市計画潮流・都市計画課題に対して新型コロナが見直しを迫るものなのか、逆に追い風となりうるのか。見直し…
今週火曜。 朝の遠隔授業後、14時からの横浜関内での会議の前に馬車道界隈の某「貸し会議室」を借りて、12時半からのzoomゼミに参加しました。反省点もありましたがポストコロナの建物利用などについて発見したことも多く、書き留めてみます。 今回借りたの…
1つ前の『中世都市 社会経済史的試論』(ピレンヌ著)の裏付けをとりつつグローバルな世界動向の中で相対化するため、チャンドラーの推定人口を用いて800年から1500年の世界の主要都市動向をみてみます。 上の図が人口上位5都市を単に並べたもの、下の図がそれ…
「ヨーロッパ中世都市成立史の不朽の名著」とされるこの本(1927刊)を、先人たちはどのように読んだのだろうか? アンリ・ピレンヌ著、佐々木克巳訳(1970)。講談社学術文庫2526、2018刊。 学術書というより、中世史家である著者(1862年ベルギー生まれ)がアメリ…
鎌倉幕府が滅ぼされ室町時代となったあとの鎌倉が、京(都)との関係でどうなっていたか。そもそも鎌倉時代に京はどうなっていたか。京都から独立して鎌倉ができたとき京はどうなってしまっていたか。コロナ下で「密」を避け都市近郊をブラブラしながらそんな…
今朝の日経新聞を裏返すと、「更級日記、東国知る史料に」との見出しの大きな記事が出ていました。更級日記の作者、菅原孝標女(たかすえのむすめ)の日記が1020年9月からはじまり、父孝標が国司として赴任していた上総国から京へのぼる道すがらの描写から当時…
新型コロナ下の「地域創造論」を開講します。 その方法も、内容も、例年と異なりますが、2018年度からの「地域はどう変わるか 2010年代から2020年代に向かって」というテーマを引き継ぐ最終年度となります。 案の概要は以下のとおり。正確な情報は授業支援シ…
都市イノベーションはどのように起こるのか? リンクファイル「イノベーションの源泉」をもとに、「都市イノベーションモデル」ver1を図化してみました。 詳しくは、リンクファイル「イノベーションの源泉」で。
『ローマ人の物語』文庫版も第40巻まで読み進み(全43巻)、コンスタンティノポリスの建設(330年から)も進んで、キリスト教がかなり強くなってきました。ローマの有力者たちは次々にコンスタンティノポリスに移り住み、やがて西ローマ帝国は「滅亡」します。 …
人新生=ひとしんせい、と読む。 『未来への分岐点』のインタビュアー兼編者の斎藤幸平氏が自らの考えを平易に述べた新書。集英社新書1035、2020.9.22発行。主張そのものは読んでいただくとして、興味の湧く手がかりを3つ。 第一。MEGAプロジェクト。マルクス…
かなりややこしいですが、「都市イノベーションの世界史」としては重要そうなので書きとめます。 近代科学のもととなったルネサンスの源流である『十二世紀ルネサンス』の、さらにその前の前に科学の中心地だったとされる、ジュンディー・シャープール(現在…
おととし2018年にミネルヴァ書房から発行された『岩瀬忠震』は、幕末の幕臣・外交官だった岩瀬忠震(ただなり)を日本開国の立役者として「ハリスと談判して日米修好通商条約を作り上げ、井伊直弼の慎重論を押し切って独断調印した」(表紙裏の解説)とする書で…
2021年度より、新しい社会を切り開く人材を育成する「先進実践学環」という教育組織がスタートします。9月7日にホームページが公表されました。 都市計画分野も「横浜アーバニスト」プログラムに参画します。 詳しくは、以下のHPで。 https://www.ynuifgs.yn…
9月。久しぶりの涼しい朝です。 世界遺産「アヤソフィア」(イスタンブール)がモスクに戻されたことに世界でさまざまな批判や心配や関心が高まる中、8月30日の朝日新聞文化・文芸欄に、「試されるユネスコの危機管理」という論説が掲載されました。 コンスタ…
品川フィールド関連事業6番(⇒品川フィールド(その3))の事業イメージがつかめる写真を撮りました。空いている三日月状のスペースをめがけて線路を下ろしていき平面ホームができるイメージです(現在は高架ホーム)。逆に、この写真の背後(横浜寄り)を持ち上げて…
秋学期の「都市と都市計画」で毎年、この話題を取り上げ、「発掘・復元の進む平城京のために近鉄は移設すべきか?その理由は?移設する場合、どのような方法がよいか?」などと問うてきました。これまでにさまざまな反応がありましたが、大きくまとめると、1…
都会脱出・新しい生活を求めて(鎌倉駅前の不動産広告から) 本記事を「ポスト・コロナ社会の新ビジョン」に追加しました。 https://tkmzoo.hatenadiary.org/entry/2020/05/05/121753