地域が連携し「住みたい都市」をプロデュースする

「都市イノベーション・next」(全100話)スタート

New Urbanism & American Planning

Emily Talen著。Routledge,2005刊。新しいアーバニズムを考える際にいつも参考にしている図書です。
ここではアーバニズムを「human settlement that is guided by principles of diversity, connectivity, mix, equity, and the importance of public space」と定義して議論が展開されます。先週ソウルで会ったジョージア工科大学の先生に「アメリカのニューアーバニズム、どうですか?」と尋ねてみると、いわゆるニューアーバニズム開発は審美的な面が強調されすぎておりequityの面で疑問がある、といった答えが返ってきました。このequityという概念。(英米系の)英語としてはよく出てくるのですが、日本人としてはピンとこない概念の1つです。辞書的には「公平」「公正」などとなっているのですが。
それはさておき、Talenの議論では、「New」Urbanismといっても特に新種のものではなく、アメリカが100年以上にわたり実践してきた4つのアーバニズムの流れを受け継ぐものであるとの分析です。当然、equityもアーバニズムの重要な要素。本「読本」の3回目The Option of Urbanism(⇒7/12記事)で触れたとおり、アメリカではニューアーバニズムが不動産事業的に「儲かる」開発となってきました。土地利用のmix等により一般の開発より割高となることもあり、庶民には「高嶺の花」となることもしばしば。equityの面であまりに問題が大きくなるとそれはもはやアーバニズムの定義からはずれた開発となってしまう、というわけです。
それにしても、こういう理論的で精緻で具体的で刺激的でおもしろい都市計画現代史の本は、なかなか書けるものではないですね。