ビジネス近隣フォーラムと近隣計画【2017.4.19更新】

ビジネスエリアでの近隣計画策定に関する情報が少しずつ見えてきました。
6月5日の記事でCentral Milton Keynes, Trafford Park, Central Ealing, West Ealingの4か所が既に「ビジネス近隣計画エリア(business neighbourhood planning areas)」に指定されていると書きましたが、フォーラムは既に10か所あり、6月18日にはミルトンキーンズにそれらのうち5つの代表が集まりセミナーを開いたとされています。
まだ最終的な近隣計画が採択されたところはありませんが、都市計画上のさまざまな先進的要素を含む取組みと考え、ウォッチしていきます。

[以下、2017.4.19更新]
この記事を書いたあと4年弱が経過しました。「ビジネス近隣フォーラムによる近隣計画はなかなか成立しません」と2年前に書いた状況は、2年の間にかなり変化しています。まず、2015.5.7にセントラルミルトンキーンズでレファレンダムを通過して第一号が誕生しました。下記1番です。
2番以下にも変動がみられますので、フォローしておきます。
1)Central Milton Keynes
 ビジネス近隣計画第一号として成立しました。大規模ニュータウンのセンター地区。何かと話題豊富です。
2)Trafford Park
 工業団地と大規模スーパー含むエリア。以前、「香川がプレーするOld Traffordサッカースタジアムもこの中」と書いてありましたが、現在香川はドルトムントですね。あまり変化がないようです。
 同じ自治体にもうひとつビジネス近隣計画エリアがあり、2)-2としています。
2)-2 Altrincham Town Centre
近隣計画の策定はかなり進み、最終案が計画主体であるフォーラムから提出されました。
http://www.myaltrincham.org/the-process
ただし、これから審査期間があり、そのあとレファレンダムの段取りとなりますので、まだしばらく時間はかかりそうです。
3)Bankside
 ロンドンのテムズ川南の代表的観光地。BIDと重なる。あのテートモダンなどを含むエリアです。2年前は「近隣計画に関する書き込みが半年ほど止まっています。進んでいるのでしょうか?」と書いていましたが、かなり進んできています。ロンドンに限ると全体にスピードが遅く2017.4.19時点でまだ7件までしか先が見えていない中で、だいたい10番目前後にレファレンダムに達するくらいのスピードです。
4)Central Ealing
 ロンドンの西方面のターミナル駅イーリングブロードウェイ周辺商業地。しばらく情報がなかったのですが、2017.4.19時点で、夏にはレファレンダムが行われる段階まできています。ロンドンで7番目です。
5)West Ealing
 同じイーリングで1つ郊外寄りの駅周辺。2年前には4番より進んでいるようにみえましたが、まだ少し時間がかかりそうです。

ここにあげた6件でみる限り、それぞれ策定は進み、ビジネス近隣計画も複数の事例が運用される段階になってきました。また、ここに書いていない多数のビジネス近隣計画が追いかけてきているものと思われます。BIDや「エリアマネジメント」との関係で、さらに深く考察できるようになってきました。



[参考]本ブログのイギリス最新都市計画「★統合ファイル