シンガポール

Worlding Citiesのモデルとされる(⇒下記「関連記事」)シンガポールに行ってきました。赤道直下に近く、「住みたい都市」づくりもたいへんと思われるなか、国民1人当りGDPは世界でもトップクラスです。いくつかの注目すべき特徴を、この観点からまとめてみます。
第一。マルチカルチャー。あの小さな島に世界中の人々や文化や街並みが詰まっている。訪れる人も同じ。東西南北の交差点。
第二。都市国家。東西南北どこに移動しようとしても、すぐに外国。飛行機はすべて国際線。ものの取引はほぼすべて輸出と輸入。海峡に所狭しと並ぶコンテナ船はその象徴。常に入りと出により新陳代謝
第三。海外からの観光客は少し前に1000万人を超え、今は1500万とも。30兆円のGDPのうち観光は2兆弱。うちカジノで4000億。観光の伸びはすごいです。私も最初に、あのホテルの屋上に駆けつけました!
第四。バイオなどの分野で研究者、技術者ごと世界中から引き抜き「バイオポリス」などもつくって世界的産業に成長中。
第五。国土はすべて計画的に管理され、足りない土地は埋め立てと再開発で生み出す。国内市場は小さいので、蓄積した都市づくりの資金やノウハウは、(国営)産業として海外に。また、隣接するマレーシア側に計画・建設中の、シンガポールの面積の3倍といわれるイスカンダルプロジェクトは、シンガポールそのものの可能性を広げる重要なプロジェクトです。
国として独立して49年。都市国家の独自性から「worlding city」であることは必然のようにもみえますが、しかしやはり思いきったイノベーションの積み重ねの結果なのだと思います。

[関連記事]
・「WORLDING CITIES」(都市イノベーション読本 第93話)
http://d.hatena.ne.jp/tkmzoo/20130507/1367897544