近隣計画の運用(その9) 運用システムが動きだした Broughton Astley (Harborough)

これまでの第1号から第6号の近隣計画の運用という目でみると、計画許可申請を受けて近隣計画の政策により「誘導」していくタイプと、近隣計画に込められた計画意図を諸事業により積極的に推進していくタイプがみられます。後者の場合には不断の努力が必要になるわけですが、レスター市郊外に位置するBroughton Astleyでは、その運用システムが1年かけてできてきました。
(パリッシュHP)
http://broughtonastley.leicestershireparishcouncils.org/
(近隣計画)
http://broughtonastley.leicestershireparishcouncils.org/the-big-plan-for-broughton-astle.html
このBroughton Astleyパリッシュ。人口増加の過程で、小さな村同士が大きくなってくっつき、今では「タウン」といってよいほどの大きさです。しかし2007年には「town parish」になることを自ら否決。今でもパリッシュ評議会が運営する自治組織となっています。

レファレンダム通過(2014.1.16)後、このパリッシュでは「Neighbourhood Plan Delivery and Monitoring Group」を設立して、近隣計画の進行状況をモニタリングしています。と同時に、主要プロジェクトごとに担当をおいて、計画実現のための活動も行っています。2014年6月9日にはこのグループの会合が開かれ、5年間の戦略を確認しました。
(5年間の戦略)
http://broughtonastley.leicestershireparishcouncils.org/neighbourhood-plan-delivery-and.html
その後、9月4日、10月30日、12月4日、2015年1月22日に会合が開催されました。最新の議事(下記)をみると、主要開発敷地の住宅開発の動向、スーパーマーケットの立地(誘致)に関する情報、セクション106による地元還元等についての進捗状況が確認され、今後の対応方向が検討されています。
(議題)
http://broughtonastley.leicestershireparishcouncils.org/uploads/1754b7f420d8e76804540366.pdf
(議事録)
http://broughtonastley.leicestershireparishcouncils.org/uploads/1754c7543643a17709096465.pdf
毎年5月に開催されるパリッシュ年次総会には、1年間の近隣計画の進捗状況が報告される予定です。

このシリーズでは、近隣計画策定後の運用をウォッチするため、レファレンダム通過から1年以上経過した近隣計画を読み解いてきました。この第7号がだいたいそのあたりです。次の第8号からは少し間を置くことになりそうです。