「London」とはどういうところか(『A+U』2015.5号/『BRUTUS』2015.3.15号)

「ロンドンに飽きた者は人生に飽きた者だ」。
先週発売になった『A+U』がロンドンを特集しています。72の建築を通して「21世紀に入り活発な建築活動が続くロンドンの近況と、その源流といえる19世紀から近代にかけての建築を紹介する」という企画ですが、なかなかロンドンという都市をとらえることができません。
パリのような明確な都市計画もほとんどないロンドンだからそうなのか? いや、自分の専門が建築でなく都市だからそうなのか、などと、またいつものように自問していると、ふと、買ったまま放置してある『BRUTUS』のことを思い出しました。
「101 THINGS TO DO IN LONDON」という特集です。さっそくめくってみると、2番目の「絶大な存在感を示す」ダルストンの元工場に目は釘付け。これはすごい。これは日本には無い。とてもロンドンらしい!
あと99もあるのに、2番目から前に進みません。

ロンドンとはどういうところなのか?
著名建築ではなく、無名建築から街はできているのか?いや、著名建築が〈図〉だとすると、無名建築は〈地〉で、〈図〉ばかりでは都市にならず、〈地〉ばかりだと少しつまらないのかもしれない、、
いやいや、メイフェアなどは〈地〉ばかりだけれども、とてもロンドンらしく素敵な街です。
いや、建築ばかりではないです。公園やスクエアだけで「101 THINGS TO DO」くらい軽くできます。「眺め」や「水辺」、「窓辺」「庭」「街並み」それぞれだけでもいけます。もっというと、「101 THINGS TO DO」が101くらいできます! だからロンドンは飽きないのです、、、