「都市イノベーション2020」も第98話。あと2話でこのシリーズも終了予定です。
今回はそれにふさわしい話題。
本日午後、東京都から「広域交通ネットワーク計画について」が発表されました。
http://www.metro.tokyo.jp/INET/KONDAN/2015/07/DATA/40p7a100.pdf
今晩のメディアでさまざまな形でとりあげられていますが、報告そのものをみると全37路線が「目標への寄与度」「収支採算性」「費用便益比」の3つの観点からそれぞれ「A」「B」「C」の3段階で評価されていて、現時点での最も体系的・客観的資料として一覧できます。13頁です。
メディアにとりあげられているのはこれらのうち現在は公式の位置づけがない「その他路線」(16路線)のうち“トリプルA”になっている「都心部・臨海地域地下鉄構想」「都心部・品川地下鉄構想」「JR東日本羽田アクセス線」の3つ。特に、3方面からのJRアクセスを束ねて羽田空港に向かう「JR東日本羽田アクセス線」は「整備について優先的に検討すべき路線」とされています。
副題にあるように、今後、国の交通審議会答申に盛り込むよう働きかけるとのこと。
ところで、「都心部・品川地下鉄構想」についてはこれまでほとんど情報がありませんでした。
昨年発表された『品川駅・田町駅周辺まちづくりガイドプラン2014』(東京都)の中で、太い矢印が示されていたのをみて、「これはどこにつなげるつもりだろうか?」と注目していた部分です。ガイドプラン40頁です。
そこには解説があり、「鉄道新線等」「品川駅地下空間 鉄道新線(地下)を踏まえた地下空間の歩行者ネットワークの検討」とされていました。
リニア新幹線駅や山手線新駅のみならず京浜急行の大工事やこのたび発表された案も含めると、普通の理解をはるかに超える新しい都市空間がつくられ都市イノベーションが起ころうとしていることがヒシヒシと伝わってきます。
[関連記事]
・「(仮称)品川駅・田町駅周辺まちづくりガイドライン2014(案)」意見募集開始 (都市イノベーション2020 第40話)
http://d.hatena.ne.jp/tkmzoo/20140718/1405658775