バスタ新宿

東京新宿という地において、鉄道ターミナルと長距離バスターミナルを複合させることになったこの施設。これは「都市イノベーション開墾」と、先日、(用もないのに)御殿場まで試乗してきました。
本日の日経新聞(東京・首都圏経済欄)によると、1日平均で1200便に約2万人が利用。割り算すると1台当たり10数名ということで経営面は心配になりますが、それはさておき、分散していたバス停を統合することで新宿駅周辺の渋滞緩和につながり(実証データはまだ見ていない)、利用者の満足度が上がる(これは日経記事にデータ掲載)など、メリットは大のようです。
こうした一般論は横に置いておき、「都市イノベーション開墾」的視点でいくつかあげてみます。
第一。鉄道駅をまたぐテラスに国際色豊かな旅行客等が腰を下ろし、今まで新宿では見られなかった(もしかすると日本のどこにも見られなかった)風景が出現しました。
第二。そのことと関係すると思われますが、成田空港−新宿−富士山をはじめ、高速バスと鉄道を組み合わせたさまざまな機会が相当増えたものと思われます(一か所にまとめられ便利になりわかりやすくなったことも含む)。
第三。鉄道と高速バスが組み合わされた他のターミナルとの関係がさらに便利になると、ますます<東京>という場所の国際的存在感が増すのではないかとワクワクします。
第四。深夜便や早朝便(そんなのある?)など、バスと鉄道が組み合わさることでさらに都市における時間そのものを開拓している(する可能性がある)などと考えます。特に都市の国際化を考えたとき、重要な観点かもしれません。
第五。新宿という街に、新たな可能性がひろがったという視点もありそうです。やや拡大して考えると、もはや新宿と代々木は一体化されつつあること、新宿御苑のような貴重な都市空間の活用と結びつけて考えることで、<新宿>というブランドがまた進化する可能性もありそうなことなどです。

ところで、御殿場からの帰りは新幹線「こだま」でした。お客の過半は外国人。本記事でも<東京>というとき、こうした広域的なイメージをもつことが重要そうだと考えたりもしました。