カンピドリオの丘にあるカピトリーノ美術館の上階のテラスから見える風景(ローマの底力:都市文明と都市計画(3))

中央のやや奥まってみえるサンピエトロ大聖堂のドームの両翼に2つのドームが見え、さらにそれぞれの両翼にまた別の2つのドームがあることで、サンピエトロ大聖堂のドームをまんなかに5つのドームがリズム良くパノラマに見える場所。
このような場所を誰がどういうつもりで設計(設定?)したのか。ローマには7つの丘があるとはいえ、このような高さから、このようなアングルおよび視界でこうした風景を眺められるとは。このテラスは増築されて張り出した美術館の屋上でもあるので、その増築をしたときに、元の美術館と接続させつつテラスをつくることによって、美術館内部だけでなく美術品ともいえるローマの風景をもゆったりと眺められるように考えたのでしょうか。
この階はカフェとなっていて、今ホームページを見てみると夜にはパーティーなども開きながらライトアップされた風景を味わえるようになっている様子。けれども昼近くのそのテラスは人もまばらで、こんな贅沢な風景を独占してよいのだろうかと戸惑うほどのゆったり感です。
美術館からの眺めはテラスからだけではありません。特に上階の窓から見える、それぞれが窓の形に切り取られたローマの風景も魅力的です。

「ローマ神の最高神であったユピテルやユノーの神殿があり、ローマの中心であり、現在もローマ市庁舎が位置する」(Wikipedia)とされるカンピドリオの丘。古代ローマにはサンピエトロ大聖堂はなかったのでしょうが、逆に、今は廃墟となっているフォロ・ロマーノが機能していた。その機能していた古代ローマでこのカンピドリオの丘がどのようなものだったか。今見えている風景のどの部分が引き継がれているのか。人々は何を考えていたのか、、、

たとえば丘からの風景といえば横浜山手。ローマの2500年と比べるとたった160年と短いですが、本当はもっと味わえる風景、見え方、時間、場所がたくさんあるはず。季節や天気も加えましょうか。もちろん、開港以来の歴史も忘れずに。

[関連記事]ローマの底力:都市文明と都市計画
(1)http://d.hatena.ne.jp/tkmzoo/20181004/1538615517
(2)http://d.hatena.ne.jp/tkmzoo/20181005/1538703831