2019年7月21日の毎日新聞書評で本書を知りました。ジョナサン・ラウシュ著(多賀谷正子訳、田所昌幸解説)、CCCメディアハウス、2019.6.21刊。
原題はそのままですが、副題は「Why Life Gets Better After 50」なので、日本語の副題は微妙に異なったイメージとなります。
それはともかく、年齢を軸に据えて「幸福度」を測定すると、多くの国でそのグラフはU字曲線を描く。第4章がハピネス・カーブそのものの客観的描写にあてられ、国別のカーブの比較なども紹介されています。残念ながら日本は出ていませんが、中国やロシアが含まれています。正確には「U字」というよりも「U」字の底のカーブの部分。何歳が底になるかは国により違いがあるものの、ほとんどの場合、50代頃から「幸福度」は好転しはじめ加齢とともにどんどん良くなる。
このことをどうとらえるか。
本書の第8,9章が直接の処方に言及しているわけですが、むしろ、ハピネス・カーブがなぜU字状になるのかについて最新の研究成果により読み解いた5,6,7章、とりわけ6,7章を「都市イノベーション・next」的に注目したいと思います。
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