地域が連携し「住みたい都市」をプロデュースする

横浜で都市計画学会全国大会開催(11月8,9,10日)

ラストワンマイル/ファーストワンマイル

今朝の日経1面記事。1975年には「企業価値」の8割以上を「有形資産」が構成していたのに対し、「知識社会化」が進展して、2015年には「無形資産」が8割以上となった。それに伴い「労働分配率」が減少している。(以上は掲載されているデータから)

この記事ではさらに続けて、ウーバーテクノロジーが「運転手を従業員として扱わず、最低賃金などを払う負担を免れてきた。足元では待遇改善を求める動きが広がる。」と記しています。

知識産業化の中で企業の無形資産化が進み労働分配率低下を直観する例をもとに、「都市イノベーション・next」を考えます。とりわけ消費者が家にいながらサービスにアクセスする「ラストワンマイル/ファーストワンマイル」について。このことは、在宅福祉サービスなどとも合わせて、超高齢化時代の重要なイノベーション分野だと思います。

 

例として、ウーバーイーツ。先月8月末よりローソンと組んで商品(まずは100品目に限定)の配達実験もスタートしたので、「近くのコンビニやレストランからいつでも欲しいものを届けてくれる」ビジネスモデルについて。

消費者が「配達料」を上乗せして支払う。配達員は「配達すること(受け取り+受け渡し)」と「移動距離」を変数として賃金を受け取る。レストラン(やコンビニ)は「手数料」を払い(それでも利益が出れば)メリットを享受。さて、企業側はどう利益があがるかのモデルです。一説には(いくつかの条件をもとに)「1回当たり1000円あたりが分岐点」などという簡単なシミュレーションも出ていますが、変数は本モデルの普及(やライバルとの関係)に影響されて刻々と変化。企業ビジョンは「食」のあり方自体を変えるとのことのようで、「家からキッチンが無くなる?」などの未来的都市生活の変化も予感させます。まさにインターネットアプリを駆使する「知識産業化の中で企業の無形資産化が進」む象徴例だと思われますが、「労働分配率低下」の部分については、「今のところ配達員にはメリットがある変数になっており、人材を確保したうえでモデルを進化させるのではないか」などという見立ても。「経営者のみぞ知る」世界ではありますが、もう1つ最後に感じるところを。

 

「ラストワンマイル/ファーストワンマイル」はこれからの都市生活のうえで最重要ともいえる分野。「家まで届く」こともさることながら、「近隣で行う」「アーバンビレッジとしてものやサービスやコトが活発で住みやすい」などという、都市の基本単位としての「近隣」での住みやすさと直結していると思います。「ウーバーイーツ」モデルもそんなに遠くはない、どちらかというと近くのコンビニ、近くのレストラン(やゴーストレストラン)とつながり、配達員も身近なまちで暮らしながら収入を得ている。「知識産業化の中で企業の無形資産化が進み労働分配率はむしろ向上しつつ近隣コミュニティが活性化する」都市イノベーション・next像を描くための手がかりになりそうです。