スカーレット : 信楽の里を訪ねる

先日、彦根の小学校の遠足で行って以来「半世紀ぶり」に信楽の里を訪ねました。きっかけは現在放映中のNHK朝ドラ、スカーレット。「こういう町がこれからのフロントランナーの一つ」との予感(というか想い)から、いくつか発見したことを書きます。

 

第一。窯元が町なかに集中しており、特に信楽焼をつくっている場所がたくさんある。さらにいうと、「集中」といってもギッシリ詰まっているのではなく、道沿いに点々とある。その「点々」も、まばらではなく「点々点々点々」とあり、かつ、さまざまなタイプの場所があるので楽しくワクワクする。普通、「製造」と「販売」が分離し「販売」は商店街のように集中することで町全体が効率的になりがちなのが、信楽では「ものづくり」の現場がたくさん味わえる。

第二。そのような町の特徴を「散策路マップ」が誘導してくれる。

第三。その散策路を歩いてみると、景色がすばらしい。その景色は「雄大」とか「ビューティフル」というよりも、やはり「日本の里」的。適度な起伏により里の景観は遠景と近景などがゆるく混じりながら自分の動きに合わせて変わり、時々ハッとさせられる。

第四。スカーレットに出てくる(きた)丸熊陶業。実在の窯元を基本に、周囲の景観もうまく取り込みロケをしている。その「丸熊陶業」のおやじさんとも話ができ、「周囲の景観」になっている別会社のレトロな雰囲気も良く、スカーレットを観ている方ならば現実とセットがうまく融合してさまざまな想いがよぎると思います。

第五。町の人たちの、産業を通したつながり。

最後に第六。信楽焼というとタヌキの置物か昭和っぽい古さばかりを連想しがちですが、そうでもないことを発見しました。デザイン(や芸術性)と実用性の両方を高度に追及したと思われる「作品」もあり、なつかしさとイノベーションが混じり合うところも信楽の魅力だと思います。

 

スカーレットの方もまさに明日から、その「信楽焼」への取り組み方をめぐって大きな展開が見られるものとドキドキしています!