上院委員会で審議される修正案の例 :「Healthy Homes」をめぐって (レベルアップおよび再生法案審議過程(その9))

上院委員会審議は7日目まで進みましたが、512項目にわたる修正案のうちまだ200番までいくかいかないかあたりです。というのも、特に5日目以降、審議が始まるのが(前に予定されている審議が終わったあとの)午後8時半頃となり、議場にとどまる議員がまばらな中、1時間ほどで審議が終わるため、少しずつしか進んでいません。

けれどもこれも、時間が無いから進んでいないのか、背後で政治的調整などをしていて進まないのか定かでありません。

そこで本日は、修正案とはどのようなものかを知る手がかりとして、「Healthy Homes」をとりあげてみます。これは修正案394-399番を構成するものなので、おそらく委員会で審議されるのは何回か後ではないかと推測します。どのようなものかというと、

第一。条項86のあとに「Duty to promote healthy homes and neighbourhoods」を入れる。

第二。条項155のあとに「Part 7A Healthy Homes」を起こして、その中に「Healthy Homes」の定義や「Healthy Homes原則」「年次モニタリング」等の条文を入れる。

 

ということで、条文等が一言一句具体的に提案されている。提案者は3名の上院議員で、TCPA(都市田園計画協会)がそれをバックアップする形となっています。TCPAの説明文によると、建築基準にはそれに関連する条項があるにはあるのだが単体規程すぎ、都市計画法の中にはこうした包括的な住まいのあり方を規定しているものがなく今回の法案にもないので修正を求める、とされます。上院での審議まできて本格的・本質的、かつ大幅なこうした修正案がどのように議論されるのか注目してみます。(もしかすると既に決着しているかもしれませんが、512番まである修正案を前から順に審議しているとすると今後審議されるものと期待。)

[追記2023.3.30: この修正案は実は394-399番だけでなく、188番にもかかわっており、2023.3.27の委員会で188番について審議がありました。その際、394-399番にも言及されましたが、まだ直接は394-399の審議になっていないと判断し、そこにさしかかるまで待つことにします。]

 

 

 

本記事を「【研究ノート】Levelling-up and Planning」に入れました。

https://tkmzoo.hatenadiary.org/entry/2022/05/18/100512