Growth and Infrastructure Billの審議が終盤に

Town & Country Planning 2012年12月号で目立つのは「Growth and Infrastructure Bill」の話題。
適正な判断のできない地方自治体を飛ばして中央政府(実際には計画インスペクター庁)が開発許可を出せるようにするなど、国の「成長」のために中央政府の権限をかなり強めることとなるその法案(Growth and Infrastructure Bill)の審議が終盤にさしかかっています。弱ったイギリス経済を立て直すためには、その足枷となる都市計画のわずらわしい手続き・内容を廃止したり迂回したりしようとするそのやり方は、かつてのサッチャー政権時代を思い起こさせます。
スタートして1年5か月の「イギリス都市計画定点観測」ですが、多くの記事が「イギリスの都市計画はこれからどうなってしまうのでしょう」的内容であることがわかると思います。なりふり構わぬその姿に、イギリス経済はそれほど深刻なのかと思ってしまいます。
1月22日には、上院の委員会に法案審議が移ります。

[参考1]Growth and Infrastructure Billの論点(問題点):TCPAのレポート
http://www.tcpa.org.uk/data/files/resources/1112/TB36-Growth-and-Infrastructure-Bill.pdf
[参考2]国会審議の動向および法案
http://services.parliament.uk/bills/2012-13/growthandinfrastructure.html
[5/30追記:2013.4.25に法として成立しました。]