クリスマス島の塩

関東でもようやく梅雨明けとなりました。間もなく8月。
クリスマス島の塩クッキー」がきっかけとなり、クリスマス島(キリバス)について考えています。
既に本ブログでも北極方面(下記関連記事1,2)から南極方面(記事3)まで旅し、「世界の要」ドバイも“開墾”しましたが(記事4から10回)、クリスマス島は地球儀でみると太平洋のど真ん中にあり、近年、日付変更線を変更して「世界で最初に夜が明ける国」になったという意味で、ある意味この地は、第二の「世界の要」といえなくもありません。
クリスマス島の塩」は日本で多く販売されており、関連商品もとても多いです。塩田はごく小さいと書かれているので、そんなにたくさんとれるのかと心配になりますが、むしろ本当に心配すべきは、クリスマス島はじめキリバスを構成する多くの島が“地球温暖化等の影響で”水没の方向に向かっている、との話です。

ソロモン諸島のタロ島の住民1000人弱が隣のチョイスル島に「太平洋で初めて水没の危機による全島住民の移住」と報道されたのが2014年のこと。本ブログでも2014年8月26日の記事でモルディブ(人口約80万)のことを「1200もの島があるため(移住に)優先順位をつけなければならない」ととりあげました(記事5)。
クリスマス島(人口約5千)の属するキリバス(人口約10万)でも2014年に、フィジーのバヌア・レブ島(首都スバがある島の北に位置する大きな島で、最高峰1111メートルの山もある)に、将来の移住に備えて2200ヘクタールの土地を購入したとのことです。

押し寄せる塩水と格闘しつつそこから塩をつくるというのも、なんとも矛盾しそうな話ではあります。けれども、このおいしい「クリスマス島の塩クッキー」のことを考えると、できるだけ長く「クリスマス島の塩」をとりつづけ、できればそれが地元の雇用源・収入源につながり、そのことが島の生活の存続に少しでもつながればと思うところですが、実際のところ、どのような状況なのでしょうか。

[関連記事]
1.『2050年の世界地図 迫りくるニュー・ノースの時代』
http://d.hatena.ne.jp/tkmzoo/20120403/1333416322
2.スバールバル諸島
http://d.hatena.ne.jp/tkmzoo/20140804/1407123309
3.2050年のニュー・サウス
http://d.hatena.ne.jp/tkmzoo/20160212/1455265366
4.ドバイ開墾(1):世界の要
http://d.hatena.ne.jp/tkmzoo/20150901/1441078837
5.(映画)「南の島の大統領 沈みゆくモルディブ
http://d.hatena.ne.jp/tkmzoo/20140826/1409012699