「羽田新経路の固定化回避に係る技術的方策検討会」

本日、「羽田空港のこれから」(2022年秋号)が郵便受けに配布されていました。第5回「羽田新経路の固定化回避に係る技術的方策検討会」の結果の概要を示したもので、いつもは(おそらくパッと見ただけで)そのまま資源ゴミになっていたと思われるそのチラシに、新しい飛行ルートらしきポンチ絵が描かれているのを見て、「もしかすると、、」と思い、(チラシだけでは意味がわからない高度な内容なので)、この検討会の経緯や、「要するにこういうことが可能そうだ(かもしれない)」という理解までしてみました。

 

羽田空港のキャパシティーを増強しようと、都心上空から羽田空港に着陸するルートを設定し、オリンピックに間に合うようにと運行が開始されたのが2020.3.29。

けれども本ブログでも、2020.3.29を控えた2020.2.19の試験飛行期間に、

「私の家の斜め上空すぐのところに飛ぶ(ようになる)飛行機はゴーゴー大きな音をたてています。いなくなったかと思うと、すぐ次の便がやってきてゴーゴー音を立てます。本当に次々とやってくる(その様子が都市探訪9の写真)。例えば、こういう騒音に伴う直接的迷惑や不動産価値の下落の総量と、日本にやってくるお客がもたらす効果の総量を比較したとき、いかほどの効果や弊害があるかは定量化しなければなりません。いずれもっとスマートな形での運行に移行しないと、損失の方もかなりの大ではないかと直観します。」

と書いていました。

「羽田新経路の固定化回避に係る技術的方策検討会」ではまさにこの「羽田新経路の固定化回避」の(まずは)技術的検討がなされていて、本日目にした「1」「2」の2パターンは、これまでの検討を経てかなり絞られたものになっていました。HPを見ると、ニューヨークのJFK空港などの事例等が紹介されており、「空港の随分手前からまっすぐ空港に向かって徐々に降下していく方法」(これが現在の都心上空になってしまう飛行方式)ではなく、「空港の近くではじめて滑走路を正面にみて着陸する。従って、「空港の近く」になるまでは別の方角から侵入できグッと旋回して滑走路を正面にみる方法」(これによりかなり自由度が上がり、社会的利益の向上が可能)、と理解しました。チラシにはそんなことまで書いていませんので、あくまで自己流理解ですが、こうして書いただけでも、「空港の近くで」「グッと旋回して」の部分にかなり検討・調整・合意形成・制度変更・運用のための準備が必要になりそうだと感じます。

 

第6回は2023年に開催されるということなので、まだまだ詰めるべき点が多いのでしょう。けれども、「いずれもっとスマートな形での運行に移行しないと、損失の方もかなりの大ではないかと直観」する現在の飛行ルートが固定化しないよう、是非、ねばり強く検討を進め(長期的にはさらに抜本的な方法も含めて検討し、)「もっとスマートな」飛行ルートに着地してほしいと願います。

 

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