スラムの惑星

グローバルスケールでの資本主義(とりわけネオリベラリズム)が進めば進むほど南北格差が開くと共に都市へと人口が集中し、「未来の都市は、先行世代の都市論者が予想したようなガラスと鉄からではなく、大部分、未加工のレンガ、藁、再利用のプラスチック、セメントの塊、廃材で建設されることになる」と警告するマイク・デイヴィス氏による都市論(酒井隆史監訳。明石書店、2010。原著は2006年刊)。
その後リーマンショックがあり現在もその尾を引くなど(昨晩もアメリカ株価が大きく下落)、世界経済・都市システムが大きく変化しはじめました。前回の隈氏はそれらにより「「都市」が自壊し「ムラ」がよみがえる」と表現していました。
ここではさらに、ロンドンという世界都市の内なる格差拡大と葛藤を描いた、もう一つの世界都市論ともいえる『World City』(Doreen Massey著、Polity Press、2007)も関連図書として紹介しておきます。