Cities and Design

Paul L. Knox著、ROUTLEDGE、2011年刊。都市デザインを中心テーマとしつつも、より広いデザインと都市との関係を体系的に論じた好著。
第1部の序論に続く第2部(The intentional city)では1400年からおよそ600年のヨーロッパの都市デザインの歴史を論じています。第3部(Designer cities)ではデザインと都市(第6章)、デザイン業と都市(第7章)の新鮮な切り口でロンドン、パリ、ニューヨーク等を分析。第8章のまとめは第4部ともいえる内容で、特に「liveability」と「sustainability」の観点から、さまざまなアーバニズムの動向や可能性につき新たな情報を提供しています。この第8章と、18頁におよぶ巻末の参考文献リストを使うと、現代都市デザインの新しい動向が広くカバーできると思います。各章には「Case Study」や「Further reading」がていねいに示されているほか、索引も充実しており、教科書的な活用も可能です。