常磐線南相馬−亘理(わたり)間の再生への道筋がみえてきました

津波被害と原発被害のため、これまで常磐線は久ノ浜(いわき市)-亘理(亘理町)の間で復旧の見通しがたっていませんでした。
この区間のうち、新地町(福島県)と山元町(宮城県)で検討が進んでいる復興計画の内容を調整する形で、両町の15キロメートルほどの区間を内陸側に移設する新ルート案がJRとの間で21日に合意に至ったと報じられました(河北新報社22日ニュース)。この新ルートによる復旧スケジュールを両町の復興計画に盛り込むべく、今後調整が進められるもようです。
一方JRは、線路自体の被害の少なかった原ノ町駅(南相馬市)-相馬駅(相馬市)間、および久ノ浜駅(いわき市)−広野駅広野町)間の運行再開を検討中と報じられています(6日の記者会見)。鉄道再開の時期は未定ですが、再開されれば、9月末と見込まれている「緊急時避難準備区域」解除とともに地域復興への大きな足がかりになると思われます。
特に南相馬-亘理にかけての地域は関東方面へのルートが原発事故により途絶しているため、仙台方面ルート・福島方面ルートの強化がたいへん重要です(⇒8/26の復興事業の工程表の記事へ)。新地町・山元町それぞれの復興のきっかけになるとともに、南相馬市・相馬市を含む地域全体の復興が一歩前へ進むことを願っています。