遠足型消費の時代

中沢明子古市憲寿著、朝日新書287、2011刊。副題は「なぜ妻はコストコに行きたがるのか?」。
「満足型消費」ではなく「遠足型消費」。おやっ?と思い買ってしまったのですが、現代日本の消費やライフスタイルの特徴を描いた、なかなかおもしろい本でした。「はじめに」は、「お父さんのためのチェックリスト」からはじまります。私は10点満点中5点で「不可」。しかも、5点のうち1点は聞いたことしかないCostcoだったため、これはいかんと立ち上がり、「年会費4200円」にもかかわらず8月に「コストコ川崎店」に行ってきました!
9月も末になり書店をぶらぶらしていると目に留ったのが『絶望の国の幸福な若者たち』(講談社、2011刊)。上の世代や外国からはいろいろ言われながら、その若者たちは幸福なのだと。現在の問題である<承認>が得られていれば、未来の貧困の問題は問題とならないのだと。そのようにしながら、いまや日本人の多くが若者化し「幸福な階級社会」へと向かっているのではないかと。
本日10月25日。ふとこれら2冊を並べてみると、古市憲寿氏が双方の著者。
「右肩下がり」の時代の生活・消費・都市とはこういうものなのかと…納得はできないながらジワジワとリアルな現実を突きつけられたような感覚になってきました。