計画と無計画のあいだ 「自由が丘のほがらかな出版社」の話

三島邦弘著、河出書房新社、2011.10刊。
昨年暮れに自由が丘で出会ったこの本。「自由が丘」モノとしては、第25話に次ぐ作品です。
「計画と無計画のあいだ」などと書いてあると目は自然にその表紙に釘付け。パラパラとめくり、そのときはとりあえず買わずにすませていました。
ところが2月11日。やはり気になりその書店を訪れてみると今度は「自由が丘のほがらかな出版社」というサブタイトルがひっかかります。さすがに今度は購入。
内容はといえば、「たとえばかつて長嶋茂雄は「バッティングのコツ」を記者に訊かれたとき、「来た球を打つ」と答えた。」(p28から部分引用)というような教えをひたすら出版社バージョンで実行しこれまで成功してきた著者自身の会社の話です(三島氏はミシマ社代表)。
しかしここまでであれば本日の一つ前の「限界集落株式会社」と同じパターン。あえて独立した記事としたのは、本題にある「計画と無計画のあいだ」に関する考察がなされているからでした。そして、その概念図がp242-243の両面を使って大胆に描かれています。そこには縦方向に、「計画線」と「無計画線」が、ざっと引かれていて、その間に、ある言葉が記されていました。
なるほど。
都市イノベーションにどうかかわりそうかキーワードで並べると、計画と無計画、起業、ビジネスプラン(が無い会社)、自由が丘、システムと自由、といった感じでしょうか。