URBAN VILLAGES and the Making of Communities

Peter Neal編、Spon Press 2003刊。
1992年頃よりはじまったイギリスにおけるアーバンビレッジ運動の10年間の成果をまとめた好著。ケーススタディーも豊富(第4部に12事例が同じフォーマットで掲載されていて資料集としても使える)で、フルカラー258頁のやや重たい図書です。
第1部はアーバンビレッジの背景に関する3編の論説で構成。ジェイン・ジェイコブズの遺産から話がはじまります。第2部はアーバンビレッジのデザイン原理に関する3編の技術的・分析的・マニュアル的説明で構成、第3部はアーバンビレッジの実現に関する3編の制度面・事業面・マネジメント面の実務的解説で構成されています。
本年は2012年。さらに10年が経過してアーバンビレッジの実践の蓄積は世界中に広がっています。「右肩下がり」の元気の出ない日本に直接役立ちそうな実例が、多くの写真、ダイアグラム、プランなどとともにぎっしり詰まった「なんとなくうれしくなる」図書です。