気仙沼から八戸まで

8月。2012.10.29の記事「復興まちづくり事業が各地で動き始めました」のあとの動向を知りたいと現地を気仙沼から八戸まで訪ね歩きました。
事業計画が決まり工事を発注した箇所も多くなってきているとはいえ、まだ見た目にははっきりとは変化はあらわれていません。
そのような中、陸前高田で始まっている造成工事は大規模でした。旧市街地の北側の丘陵の一部を削って津波復興拠点整備事業(高田西地区)や土地区画整理事業(高田(1)地区が先行)が進行中。造成で出た土砂は街場のかさ上げなどに活用されます。たとえば高田西地区(9.6ha)の造成では90万立方メートルの土砂を1年以上かけて本年度末までに搬出予定。現地ではひっきりなしに大型ダンプが出入りしています。ナンバーを見てみると地元の「岩手」や「秋田」に加え千葉の「袖ヶ浦」ナンバー。
搬出する方も受け入れる方もさまざまな事業が並走しているため、道路には右から左へ、左から右へと、ひっきりなしに大型ダンプが行き交います。岩手県では3県で最も多い2200万立方メートルの土砂が搬出予定とされます(⇒2012.10.29記事へ)。
こうした復興事業が進む一方、8月10日には八戸港の復旧事業完了式が行われました。今回被災した10か所の国際拠点港湾・重要港湾のなかでは最初の事例。
その八戸から気仙沼に至る海岸に沿って本年5月、「三陸復興国立公園」が指定されました。NHKの「あまちゃん」で有名になった小袖海岸もその一部です。現在のひろがりは旧陸中海岸国立公園に八戸の種差海岸等を追加したエリア。今後、気仙沼より南のエリアの編入も検討中。名称も将来検討予定とされます。

[参考]本ブログの東日本大震災復興計画・復興事業「★統合ファイル