ロンドンの新空港(滑走路)候補地をめぐる話題

Planning2013.9.6号のもう1つの記事は、ロンドンの次の空港の候補地(既存空港の拡張含む)をめぐる話題です。
数多くある提案の1つであるロンドン市長のボリスジョンソン氏の提案は、3つの代替案を提示。1つめがテムズ河口の最も海に近いグレイン島(とはいえ地図をみるとほぼ地続き)、2つめがやはりテムズ河口の通称「ボリス島」(ネット検索すると華々しい計画案が出てきます)、3つめがロンドン北部にあるスタンステッド空港の拡張案です。

実はこのあと、2013年12月17日に国の空港委員会が中間報告を出していて、2030年までにロンドン広域圏(サウスイースト地域)に滑走路の追加が必要との前提で、絞り込みを行っています。
https://www.gov.uk/government/news/airports-commission-publishes-interim-report
この政府記事によれば、詳細評価を行う候補はロンドン市長の提案とは異なり、ロンドン南部に位置するガトウィック空港の拡張案、およびヒースロー空港拡張案2案(1つは滑走路の追加、1つは滑走路を延長して2つ分にする案)でした。評価の結果は2014年秋に発表される予定です。
ただし、「現時点ではあまりに不確実性が多く多大な挑戦を要する」複数のテムズ河口案のうち、ロンドン市長の推すグレイン島案については2014年前半にスタディーを行い、暮れまでには候補地の1つになりうるかどうかの結論を出したい、としています。

[2017.6.23追記:このあと2015年に最終レポートが出ました。それまでのどの案とも異なり、現在の空港の北側に、新たな滑走路を西に突き出すような形で新設する案です。M25というロンドン外環道路を越えて、ウインザーに近づくようなイメージです。]