都市イノベーション2020
犬も歩けば棒にあたる風に、この都市イノベーション2020を綴ってきましたが、9月になり、横須賀線品川駅でボーッとしていると、あるアイデアが、、、 東京で最も大きな変化がこの先10〜20年をかけてあらわれるはずの目の前の風景を、“品川フィールド”と名づ…
8月1日の「生物に学ぶイノベーション 進化38億年の超技術」のさらにおおもとにさかのぼる壮大な物語。あえていえば前回は「生物の進化形である私たちはおおいに生物から地球環境と共生する知恵を学びましょう」といった内容だったとすると、今回は「生きてい…
なんともシニカルで放ってもおけないタイトルのため、即買即読。スキデルスキー親子著、村井章子訳、筑摩書房、2014.9.1刊。原題は、HOW MUCH IS ENOUGH?。発行は2年ほど前。英語圏では既に話題になった図書のようです。日本語副題は、「理念なき資本主義の…
昨年夏。越後妻有の中心地の1つ松代(まつだい)の「農舞台」に朝早く着くと、なにやらイベントの準備中。 車で人がやってきては何かを持ってくるので気になり、バンでやってきた方に聞いてみると、その日は「ツールド妻有」。ここは休憩スポット。一瞬、あの…
9月1日が近づくと、関東大震災やそこからの復興のことを考えている自分に気づくのですが、ここ2、3年、ホテルニューグランドによる横浜の復興への思いや実際の企画・建設過程、ホテル経営に着地するまでの公民連携、復興事業におけるホテルの位置づけと実際…
Worlding Citiesのモデルとされる(⇒下記「関連記事」)シンガポールに行ってきました。赤道直下に近く、「住みたい都市」づくりもたいへんと思われるなか、国民1人当りGDPは世界でもトップクラスです。いくつかの注目すべき特徴を、この観点からまとめてみま…
エジンバラの歴史的市街地や美しい風景のなかで、ミュージカル風にストーリーが展開する素敵な映画が日本でも公開されました(原題はSunshine on Leath)。 毎年、教養科目「都市と建築」でとりあげているエジンバラ。かつて百年以上前に、パトリック・ゲデス…
8月。魚のように速く泳げる水着が魚から学んでつくられたように、今、さまざまな分野で生物に学ぶイノベーションが注目されているとの観点から、「進化38億年の超技術」を副題に、多くの事例が語られる本書(NHK出版新書440、2014.7.10刊)。最適化社会から自…
横浜みなとみらいから羽田空港船着場を経由して東京お台場に至る定期航路が7月20日に開設されました。これはイノベーティブと、さっそく乗船。 まだまだ試行錯誤段階ですが、発見と感動満載の航路です。想像してみてください。どこを通っていくのか。何が見…
「三崎マグロ、港沸く」との見出しの今朝の日経記事の中で、城ケ島が「ミシュラン・グリーンガイド(改定第3版)」(2013.2発行)で二つ星を獲得したとの解説が目に留まりました。 「もしかすると、観音崎なども星がついているのでは?」 改定第3版の解説を検索し…
今朝の新聞でも報道された「(仮称)品川駅・田町駅周辺まちづくりガイドライン2014(案)」。 東京都が昨日発表したものです。 http://www.metro.tokyo.jp/INET/BOSHU/2014/07/22o7h100.htm 東京の将来にかかわる重要な各項目に関する具体的な方針が多く描かれ…
夏。昨日の「都市マネジメント」でも、人々にとっての<宝物>として、川にまつわる、こと、もの、人、経験、風景などがしばしばあげられるとの指摘がありました。Thames Landscape Strategyは、2004年にテムズ川に関連する9つの主体により立案されたランド…
2016年にオリンピックを開催するリオを、「グレーター・リオ」としてスケールアップしグローバル競争に対応しようとしているさまをとらえた論説の中で、「GLOBAL METRO MONITOR」という研究プロジェクトがあるのを知りました。キーワード検索で最初に出てく…
7月7日のツールドフランスの選手たちがロンドンオリンピックスタジアムの横を駆け抜けているとき、解説者が「ただ今、スタジアムは改修中で、はずされたシートは2016年オリンピック開催地のリオに運ばれます」と(たしか)言っていたのを聞いて、その改修内容…
クリス・アンダーソン著、文庫版2014.5.25刊。2006年に発表され2009年に日本語訳。 「生産手段の民主化」でテールが伸び、「流通手段の民主化」でニッチの購買が増え、「需要と供給の一致」によりヒットからニッチへとビジネスが移行することで、“「売れない…
オリンピック・レガシーに焦点を当て、IOC内部の政策形成過程や諸資料にまでさかのぼって整理した貴重な図書。EVA KASSENS-NOOR著、ROUTLEDGE、2012刊。 オリンピック・レガシーというと、「オリンピック後にもその施設が役に立つように当初から計画すること…
100年前の明日の「サラエボ事件」が引き金となりはじまった第一次世界大戦。これを契機に、かつての帝国が解体されて多くの国ができ、それがさらに分裂したり再編したり。国は変わらなくても体制が崩壊したり仕組みが大きくかわったり。たった百年で、世界は…
1つ前の記事「未来のイノベーターはどう育つのか」に関連して、横浜国立大学で平成16年度より10年ほど行っている「地域交流科目」による人材育成の効果について検討・検証した研究報告があります。創造力やコミュニケーション能力はどのように育つかに関する…
トニー・ワグナー著(藤原朝子訳)、英治出版2014.5.15刊。 「エンジニア、起業家、デザイナー、社会起業家、彼らの両親、グーグルやアップルなど独創的な企業の人材開発担当者、MITやスタンフォードの教育者……大勢の人に取材を重ね、家庭環境から大学教育、企…
「世界で最大の」書店フォイルズ。そのフォイルズが先週土曜日に新店舗を現店舗の近くにオープンした(チャリングクロスロード107番地)との記事を見て驚きました。あの、未整理のままうず高く積まれホコリをかぶった山の中からお目当ての本を見つけ出すのが楽…
羽田空港の機能拡張話もここにきて具体化しつつありますが、昨日、山手線新駅が正式発表されメディアで報道されました。JR東日本の発表内容は次のpdfです。 http://www.jreast.co.jp/press/2014/20140604.pdf 2頁目の「新駅位置図」について意外に紹介されて…
行政や企業などのインターンシップがはじまる季節となりました。横浜では、市民活動NPOでインターンシップを行う枠組みを、アクションポート横浜(下記URL)というNPOが要となってつくっていて、本年度もその事業がスタートしました。参加NPOは18。参加大学は…
なんですか、それ? 「○○カフェ」というのが流行りとはいえ、「盆栽カフェ」というのが身の回りにジワジワ迫っていることに、先日気づかされました。などと言っているうちに、おととい、『盆栽カフェ』というfacebookをやっているハマの「盆栽カフェ」仕掛人…
通称「インテリア通り」。山手通りから西に向かって多くのショップが軒を連ねるこの界隈は、下町の卸問屋街を除けば、特定の専門店が集積する東京でも最も特徴ある場所の1つだと思います。これを「都市イノベーション2020」的観点からみると、成熟期に入った…
JASON HACKWORTH教授が准教授だった頃の2007年に出版されたこの図書は、1989年のベルリンの壁崩壊後に「ひとり勝ち」しているネオリベラリズムにより都市がどのような影響を受けているのか、それを動かしているのはどのようなメカニズムなのかを深く掘り下げ…
「市街地創造論」で環状2号線をとりあげるため、先日、開通したばかりの新虎通りを歩き(本当に“シャンゼリゼ通り”のようになりそうかを想像)、折り返して車で築地虎ノ門トンネルをくぐりぬけました。あとから考えると、出口付近手前で左方向に枝分かれしてい…
どこかで観た映画のタイトルみたいな雰囲気も漂いますが、放棄された都市のこれからを真剣に、かつ理論的・実践的に考える最先端の図書です。 Margaret Dewarら著、University of Pennsylvania Press、2013刊。 「空き家」「空き地」問題などという個別の課…
海の県道のことを静岡市の方から聞いた直後、県道どころか“海の国道”が日本中にたくさんあることを知りました。その中でも特に「これはおもしろい」と思ったのが国道16号。 横浜が起点となって首都圏をぐるっとまわり、海を渡ってもう一度横浜の同じ地点に戻…
先月、静岡市役所の方に「最近、何かいいことありました?」とお聞きすると、富士山が世界遺産に登録されたことに合わせて、“海の県道”を指定したと。聞いてみると、私も以前乗ったあの土肥−清水間のフェリーのルートが「県道」になったとのこと。 これはおも…
4月です。今から200年前の1814年にイギリスではじまった“1000ギニー・ステークス”が125年後の1939年に日本に「輸入」され、4月に入ったこの時期に“桜花賞”として開催されています。この本は、もともと貴族やジェントルマン層の間で私的にはじまった競馬がど…