品川フィールド(その2)

昨日、ギリシャピレウス港が中国により「買収」される見通しになったとメディアで報じられました。具体的には中国のcocosグループがピレウス港国営運営会社の発行済み株式の51%を取得するというもので、これまでロッテルダムハンブルグ等が優勢だったヨーロッパの港(および内陸部に至る流通経路)が、ベネチア港などと合わせて地中海からの流通経路へとシフトする(超長期的にみるとかつての地中海パワーを取り戻す)ことになるかもしれないといったグローバルな構造変化の可能性(と同時に危うさ)を秘めた話題です。
それに比べるときわめて国内的話題になりますが、昨日、港区都市計画審議会で品川駅周辺地区に係る都市計画案が審議されました。既に2014年にガイドラインが出たりJR東日本からも情報が出ているものですが、それらのうちあの広大な敷地の面的事業(土地区画整理)や骨格道路を審議するものでした。2月5日には東京都都市計画審議会において地区計画も審議されます。
これら3件は国家戦略特区を用いた都市計画であるため、港区と東京都の審議のあと「東京圏区域会議」が総理大臣に認定申請し、認定されると都市計画決定されたとみなされることになります。
ちょうど昨日の日経朝刊にはJR東日本が複合ビル7棟を建設し、その延床面積100万㎡はJRが保有する現在の230万㎡の4割増になる規模となり2016年度から事業が開始されると報じられています。

単なる「国際機能の集積」にとどまらず、環境にもすぐれ質の高い都市イノベーションを開墾するような空間になってほしいと強く願います。

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・品川フィールド (都市イノベーション2020 第50話)
http://d.hatena.ne.jp/tkmzoo/20140905/1409887591