@Sohoplace (都市は進化する175)

ロンドンのウエスト・エンドといえば劇場街。その街で新築物件としては50年ぶりとなるSohoplace Theatreを紹介する記事が、FT Weekend(8/12,13日号)に出ています。オフィス市場縮退のあとの新たな文化機能に注目した記事で、50年前のバービカンなど、1990年代から2000年初頭の発電所再利用など(←テートモダンを意識していると思われる)に続く新たなパラダイムの到来ではないかととらえられています。

地下鉄エリザベスラインが開業したトッテナムコートロード駅周辺の再開発の一環として旧アストリア劇場の跡地に建てられたもので、602席がさまざまな形態にアレンジできる高質な空間に仕上がっている模様(オープンは2022年秋)。劇場の入る建物全体が@Sohoplace。ロンドンに行くことになったら是非寄り道してみたいと思います。

 

このところ東京でも劇場が再生されたり新築されています。池袋のBrillia HALL(2019.11オープン。1248席)はこの建物が面する中池袋公園の再生とともに「消滅可能性都市」豊島区の起死回生策の1つにもなっています。新宿のTheater MILANO-Za(2023.4オープン。907席)を取り込む歌舞伎町タワーは歌舞伎町再生の旗艦プロジェクトとして前面の広場を引き立てます。渋谷のパルコ劇場(2019.11オープン。636席)を擁する新しいパルコは建物全体が広場のようなつくりをしていて、新たなメッセージを発信します。

「街」と劇場やホールとの新たな関係。これから続々と新たなケースが登場しそうな勢いです。


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