『ワイルドサイドをほっつき歩け ハマータウンのおっさんたち』(文庫版)

最近購入した文庫本。ちくま文庫2023.8.10刊。ブレイディみかこ著。

最初のエピソード「刺青と平和」を読みながら、「あれっ? この本、既に買った記憶がある、、もしかすると」、と思いながら軽いので手放さず読み終え、既に買ってあったかもしれない単行本を探してみると、やはりそうでした。しかも、最初の「刺青と平和」の途中でストップした跡があります。「刺青と平和」を最後まで読んでいれば一気に最後まで読んでいたはずなのに、、、

 

『ヨーロッパ・コーリング』以来、地べたのイギリスを知る重要書となっている(←私事)みかこ氏の本書も、「刺青と平和」で大笑いしたあとは、一気にのめりこみ最後まで。コロナ前の2020年1月あたりまでに書かれた単行本にはなかった「文庫本あとがき」(2023.4.26記)がとてもよかったので、むしろ文庫本で読めてよかったと思っています。

「ここぞ」と思いつけた付箋紙が5箇所あるのですが、解説抜きに、「イギリス都市計画定点観測」的観点(?)で1番と思える箇所を短く引用させていただきます。

 

「おとなしく勤勉に働けば生きて行ける時代には人は反抗的になり、まともに働いても生活が保障されない時代には先を争って勤勉に働きはじめる」(p84。「ノー・マン、ノー・クライ」)

そのあとに続く逆説的真実的自虐的諧謔こそ、みかこ氏の真骨頂だろうと思いながら、また、エネルギーをもらえた気がします。



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