21世紀の歴史

ジャック・アタリ著(林昌宏訳、作品社、2008。原著は2006年刊)。資本主義の歴史を観察すると、常に1つの「中心都市」が組織され、そこには<クリエーター階級>が集まり、新しさや発見に対する情熱があふれていたとする。ブルージュにはじまりヴェネチアアントワープジェノヴァアムステルダム、ロンドンを経て1890年に西方のアメリカ大陸のボストンが中心都市に。その後ニューヨークへ、さらに1980年から西部のロスアンジェルスへ移動。2025年頃よりさらに中心都市は西方のアジア等へと移動か………と、特に10番目の「中心都市」は特定せずに終っています。かなりの大風呂敷の議論ではありますが、なかなか興味深い議論になっていると思います。