2020年からのバックキャスティング

東日本大震災から3年。これまで本ブログでは一貫して「東日本大震災復興統合ファイル」にてリアルタイムで復興の状況を都市計画の立場からとらえようとしてきました。また、「災害復興・地域再生の新たなしくみ」というリンクファイルをつくり、人口減少時代に入った日本のこれからの復興・再生を担うと考えられる新しい組織・方法に注目してきました。
メディアでは「復興の遅れ」や「復興の加速」についての記事がほとんどです。これらは、現時点に立って過去を振り返りつつ、もっと復興は速くできたはずだ(「復興の遅れ」)、これではまずいからもっと速くしよう(「復興の加速」)とする認識です。
それはたいへん重要だと前置きしつつ、ここでは「2020年からのバックキャスティング」について考えます。このことについては本ブログ「2020年」と復興で、多くの被災自治体がちょうどその頃を復興計画の期間と定めていること、仙台市はそれよりかなり前に復興をとげるとしていることなどを整理しました。復興特区法附則第2条に定められた「5年後の検討条項」についても大臣の答弁を引用する形で言及しています。記事は2013年9月10日のものです。その頃から、各地で復興計画の見直しが模索されていますが、大きくみれば復興事業そのものは少しずつ進んでいて、その様子は本ブログ「八戸からいわきまで」に4つのパターンに分けて報告しました。
2020年は各地で復興が一段落し、それを祝うとともに亡くなった多くの方々の冥福を祈るときとしたいと願います。