『脱 限界集落株式会社』

都市イノベーション読本の第37話でとりあげた『限界集落株式会社』。そのなかで、「成功話というより「中間報告」的であるところも本書の魅力」と書いたことが作者にも通じたのか(?!)、「脱」が頭についた続編が2014.12.1に発刊されました。
「続」ではなく「脱」。ははあ〜ん。ここにミソがありそうだ、、、と読んでみると、「脱」の意味が最後まできてようやく読み取れました。(しかし、単なる「脱」ではなく、ハイブリッドかつ有機的な「脱」によって将来が開けてくるのではないかといったシナリオです。)

本当に本書は都市イノベーション的か、と問われると、いくらか自分なりに「解釈」したり「評価」したり「加筆」したり、時間を置いて見守る必要もあるかと思います。いや、「見守る」と言っても本書はフィクションなのだから見守りようがないでしょう、といった見方もあるとは思いますが、本書の巻末にある参考文献をみると、ライターである黒野伸一氏は都市計画の世界でも最近の必読書と思われる多くの書物を参考にした跡が、、、

フィクションではありますが、多岐川優という人物。なかなかいいですね。本学で講演をお願いしたいぐらいです。