琵琶湖疏水(その2) (京都と都市イノベーション(その5))

67年ぶりに琵琶湖疏水の舟運が復活することを知ったとき、2400メートルもあるトンネルをどう抜けるのかと心配しました(←もう乗ったつもり)。しかし日本の近代都市計画史上とても重要なこの遺産を体験しようとの気持ちが上回り「×」ばかりの予約表の中からなんとか大津−山科区間のみの空きを予約。3月のことです。

その真っ暗なトンネルに入ると、はるか前方に小さな「点」のような出口が見えました。まだ近代土木技術も発展途上だったあの頃、大学を出たばかりの田邊朔郎は、まっすぐ、ごくごく少しずつ標高が下がるようにこのトンネルを掘ったのですね。そのことだけでも十分感動的です。思った以上に急流です。その他いろいろな発見や感動もありました。
ここまできたら、是非、蹴上の「インクライン」も上り下りし、ロームシアターあたりまで乗り付けられるようにがんばってほしいです。応援します。

今回、琵琶湖から疏水に入る入り口で水位を調整する「ロック」も見ました。貴重な遺産です。その操作も含めて琵琶湖の湖面まで達することができるようになれば、とても21世紀的な都市イノベーションだと思います!

【In evolution】日本の都市と都市計画
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