地域が連携し「住みたい都市」をプロデュースする

横浜で都市計画学会全国大会開催(11月8,9,10日)

都市イノベーションworld(2)

『レオナルド・ダ・ヴィンチ(上)(下)』

「都市イノベーションworld」第100話。 ウォルター・アイザックソン著(土方奈美訳)、文藝春秋2019.3,30刊。 7200ページの自筆メモを頼りにレオナルド・ダ・ヴィンチに迫る新スタイルの伝記。その描写を通して、ダ・ヴィンチの何がイノベーションの源泉だった…

イノベーションの源泉

「都市イノベーションworld」第99話。 イノベーションは何によって起こるか? 2017年3月18日に作成した「イノベーションの源泉」というページは、以下の5つの観点から本ブログ内関連記事を整理したものでした。 ■人的資本とイノベーション ■科学技術とイノベ…

都市計画の進化は何によって起こるか?

「都市イノベーションworld」も第98話。今回も含め、あと3回となりました。 そこで、最後の3回を関連づけて書きます。今から98,99話を書きますが、最後の第100話は歴史上の特定の人物の話。少し間が空きます。 第98話が標題の「都市計画の進化は何によって起…

3つの近隣計画で同時に全市をカバーしたTORBAY(近隣計画をめぐる新トピック(8))

本日昼に手にした雑誌『Planning』2019.5.24号をペラペラめくっていると、最終ページ(p32)に「Torbay adopts total plan coverage」の文字が。「Torbayってどこ?」と読み進めると、「Torquay」を含む3つの近隣計画が同時に、この5月2日にレファレンダムを通…

『(NHKスペシャル)地下に眠る皇帝の野望』×『(映画)キングダム』×『(新書)始皇帝 中華統一の思想』

記事タイトルの3つのコンテンツをa,b,cと省略し、都市イノベーションworld的に書きます。aは2015放送。bは2019.4公開。cは2019.4集英社新書。 西でローマ帝国が崩壊したあとも、中国では秦の始皇帝がシステムとして確立した大国の近代的運営方法が基本的には…

『ローマは一日にして成らず』

どの都市にも「最初」があるはず。では、ローマの最初はどうだったか。なぜ「そこ」にローマができたのか。なぜローマは「成った」のか。どのように成ったのか? 本書は、大作『ローマ人の物語』全15巻のうち第1巻にあたる部分で、文庫本では43冊の1,2冊目。…

『ローマ亡き後の地中海世界』+『十字軍物語』+『コンスタンティノープルの陥落』

476年に西ローマ帝国が崩壊したあとの、地中海を中心とする当時のヨーロッパ/オリエント世界の、キリスト教/イスラム教勢力の攻防をめぐる歴史ストーリー。1453年にコンスタンティノープルが陥落するまでの約1000年が描かれます。塩野七生著。いずれも文庫本…

「万華鏡都市東京」(伊藤滋先生講演)

昨日東京で開催された都市計画法・建築基準法制定100周年記念行事での伊藤滋先生の約1時間の講演。配られたのは月刊『近代建築』2019年2月~5月号に掲載された記事の抜き刷りで18頁。タイトルを正確に書くと、「つくろう東京2040+ 万華鏡都市東京 ~東京のこ…

アイ・ハヌム : もう1つのアレクサンドリア

アレクサンダー大王の東征(紀元前334-323)でギリシャ文化が東方世界にもたらされた際、各地に軍事拠点としての都市「アレクサンドリア」が多数つくられた。けれども今となってはどこにそれらがあったのかわからなくなってしまった。エジプトのアレクサンドリ…

ロンドンにおける近隣計画の最新動向(6):Knightsbridge近隣計画(2018-2037)

最も注目している第10号から。 注目点を先にあげると、第一に、ほぼ区全体にわたり近隣計画の策定に取り組んでいるWestminster区の第1号という観点から、他の取り組みの現状をフォローします。第二に、計画の質の観点から、本計画の質がどのように成り立って…

紀元前2000年の世界の都市人口

昨日は、「アジアの都市文明」をグローバルヒストリーに登場させるタイミングを考えましたが、昨日「メソポタミアから都市文明を描き始めるのはよいとして」としていたことについても一応確認してみたいと思います。昨日同様、何人もの推定値が並列されてい…

紀元前600年の世界の都市人口

昨年度に創設された都市科学部で現在、『都市科学事典』の編纂作業が続いています。 それとも関連して、「世界の都市の進化」をグローバルに描く場合、メソポタミアから都市文明を描き始めるのはよいとして、どの時点からどのように別の都市文明、とりわけア…

宿泊税物語

2018年10月1日より、京都市が(日本としては)新しいタイプの宿泊税を課税することになりました。実は私も最近、とられてきたばかりです。2019年4月1日からは金沢市でも類似の宿泊税が課税されます。類似でないものは、これまで東京都や大阪府が課していたもの…

帆船日本丸(にっぽんまる) 大規模修繕工事に入る

本日11月1日より、帆船日本丸の公開が中断されます。 氷川丸と同じ1930(昭和5)年に竣工したこの日本丸。氷川丸が太平洋を横断する高速貨客船だったのに対し、日本丸は航海練習船。朝日新聞デジタルの記事(2018.6.15)によれば、 「全国10都市が争った誘致合戦…

カンピドリオの丘にあるカピトリーノ美術館の上階のテラスから見える風景(ローマの底力:都市文明と都市計画(3))

中央のやや奥まってみえるサンピエトロ大聖堂のドームの両翼に2つのドームが見え、さらにそれぞれの両翼にまた別の2つのドームがあることで、サンピエトロ大聖堂のドームをまんなかに5つのドームがリズム良くパノラマに見える場所。 このような場所を誰がど…

『明治二十二年陸地測量部発行・京都中部実測図』(京都と都市イノベーション(その6))

今週火曜日(2018年10月23日)は、「明治」に改元されてから150年にあたる日。NHK大河ドラマ「西郷(せご)どん」もいよいよ明治に入り、江戸幕府を倒したのはよいのだけれど新しい体制づくりができておらず(というよりも旧体制から土地や人民をとりあげる版籍奉…

『都市の起源』

世界最古の都市はどこか。 本ブログでは日本の最古の都市といえるようなものだったかもしれないと言われている纏向(まきむく)遺跡について紹介していますが、世界最古となると、、、 本書『都市の起源』(小泉瀧人著、講談社選書メチエ620、2016.3.10刊)では…

『時のかたち』

鎌倉でいつも立ち寄るT書房。 棚の上方に、ポツンとSD選書が1冊だけ背を向けて並んでいるのに気づきました。「こんな小さな書店でSD選書というのもめずらしい。」と、タイトルを見ると、『時のかたち』。鹿島出版会2018.8.20刊。ジョージ・クブラー著、中谷…

『古代ギリシャ 地中海への展開』

“古代ギリシャ・ローマ”とはいったい何か。それはイタリアで起こったルネサンス期に意識化され理想として甦らせようとしたヨーロッパ的歴史観であり、本書が対象とするギリシャに限るならば、1821年にイギリス・フランス・ロシアの保護下に独立が認められた…

『ロンドン 炎が生んだ世界都市』

本書(講談社メチエ160、1999.6.10刊。見市雅俊著)は、1666年のロンドン大火とその復興という題材をもとに、大陸的・絶対王政的バロック都市風に設計提案されたクリストファー・レンの復興計画案がなぜ実施されなかったのか?。せっかく当時のグローバルな流…

『十六世紀文化革命』

世界史の中でも大きな転換点となる1500年。大航海時代を迎えて「新大陸」が「発見」されたとされ、都市にとっても大きな変化があらわれます。けれども、、、 18世紀中頃にイングランドからはじまる「産業革命」までは250年も間が空いています。前記事でロー…

ローマの底力:都市文明と都市計画(2) ローマの遺伝子

本年5月に出版された『フィレンツェ 比類なき文化都市の歴史』(岩波新書1719、池上俊一著)には、フィレンツェの成り立ちから現在に至る都市の歴史が精緻かつ濃密に描かれています。都市計画の立場からみても、頁数こそ一部分ですが濃密に凝縮されて書かれて…

ローマの底力:都市文明と都市計画(1) ローマとはどういう都市か?

京都。日本国内で最も歴史を堆積させたこの大都市のことがようやく最近理解できるようになってきました。けれどもこの都市は本家長安を模してつくられた都であるうえ、794年から数えても1200年余にすぎません。たびたび戦火で焼かれているので、見えている「…

歴史的建造物(商館・邸館)は誰が保存継承しているのか? (ヴェネツィア都市イノベーション(2))

横浜の近代的歴史建造物は毎年のように惜しまれながら取り壊されたり壁面だけ保存されたりしています。横浜山手の洋館も同様に、行政の力だけでは支えるのも限界があり、次々と無くなっているのが現状です。 街全体に歴史的建造物がぎっしり詰まっているヴェ…

ヴェネツィアは都市計画しなかったのか? (ヴェネツィア都市イノベーション(1))

他にない独特の魅力的な都市空間が世界中から人々を引き寄せるヴェネツィア。これだけ自動車が発達した現代社会において、なぜあのような都市が成立しているのか?。どのようにしてこのような都市ができたのか?。都市計画無しでこのような都市ができたのだ…

『(映画)太陽の塔』

この春、JR茨木駅方面から、48年ぶりに「太陽の塔」に向かう私は、何か懐かしい「あの時代」に面会しに行くような、万博会場ではない周囲の中でうまく立っているだろうかと心配するような、まるで塔が意思をもった主体であるかのような気持ちになっていまし…

Jane Jacobs Medal

今年出版された『(RE)GENERATING INCLUSIVE CITIES』(Routledge)という本を読んでいるとき、ニューヨークのハイラインを主導した2人に2010年Jane Jacobs Medalが贈られたという箇所に出会いました(p35)。「おお、こういう形でJane Jacobsの精神は引き継がれ…

「urban national parks or national park cities?」

本日手にした月刊誌Town & Country Planning(2018.7号)をペラペラめくっていると、意味ありげな標記タイトルが。「意味ありげ」というより、何かを感じる新しい概念。はずれかもしれないし、「当たり」かもしれない。 とりあえず感じた「何か」を記してみま…

湘南邸園文化祭2018 (9月12日〜12月16日)

今年も湘南邸園文化祭が開催されます。 6年前に、『湘南邸園文化際2012』を取り上げたときが第7回。今回が第13回。継続は力なりですね。6年前と比較しつつ、今回の特徴などをあげてみます。第一。ホームページが2016年に開設され(⇒関連HP1)、2018年のガイド…

『practicing utopia』

最近公開された映画『英国総督 最後の家』で描かれたインド独立時の大混乱。分離独立したパキスタンには難民があふれ、独立したインドにも逆方向の難民があふれます、、、 本書で印象的な場面の1つは、このような中でデリーでは新都市計画(グルガオンを含む6…