「日本一の400メートルの大吊り橋」が完成してからもうすぐ4年。
よく行く三島では計画段階から話題にのぼり、できた直後は「結構にぎわっている」「すごいらしい」との噂も絶えず、しばらくすると「赤字路線で困っていたバス路線に乗りきれないらしい」などという悲鳴も。
最近ようやく悲願を達成できたので、「都市イノベーション・next」的視点で重要そうなことをまとめてみます。
第一。民間発意。民間主導。特に「前例のない」規模の大吊り橋。吊り橋ですから、安定した心地がしません。安定していては吊り橋とはいえないともいえる。やむをえずA地点とB地点を結ぶためのものであれば「公共的」なものですが。
第二。この点ともからみますが、ハラハラ感を体験でき自分の身体を実感できます。同時に絶景。イノベイティブです。
第三。行政的な大枠としての「“ふじのくに”のフロンティア」。減災と地域活性化に取り組む静岡県の重要政策で、沿岸・都市部では津波対策などを進める一方、「内陸・高台部のイノベーション【革新】」を戦略として掲げます。
第四。地元三島市では第三の枠組みを積極的に活用する形でこれまでに6件の「推進区域」を指定。三島スカイウォークを擁するプロジェクトを「農業・観光関連施設集積区域」に位置づけ事業推進。以下の2点を政策としています。
・箱根西麓三島野菜を活用した農家レストラン等農業・観光施設を集積し、地産地消や6次産業化を図り、農業の活性化を図る。
・災害時の非常食備蓄の拠点や周辺住民の避難所機能を果たす。
行政用語でみると「それは意義がありそうだね」くらいにしか見えないと思いますが、行ってみると、元気な民間のアイデアや味や機会がてんこ盛り。しかも次々と新たなモノ・コトが登場しているようで、持続的。
定量的にざっとみると、スカイウォークした人は4年間で400万人。参考として箱根芦ノ湖の海賊船は年間200万人なので、数のうえでは「海賊船に乗った2人に1人はスカイウォークした」くらいの人数です。
最後に。スカイウォークで着いた「向こう側」で「究極の生ジュース」を出している沼津西浦のみかん農家さんと話をしました。上記の1つめの政策にぴったり。おいしかったです。こうした循環がたくさん生まれるといいですね!