地域が連携し「住みたい都市」をプロデュースする

横浜で都市計画学会全国大会開催(11月8,9,10日)

「Africa's Urban Planning Parimpsest」

都市化の勢いに押されて日本が「都市計画法」を創設したのが1919年。当時の日本の都市化率は18%でした。

現在(2019年)のアフリカの都市化率をエチオピアの例でみると、ちょうどこれくらい。「都市」と言っている内容もそれを動かすエネルギーも違うし「都市化」の様子も異なる。そうすると、必要とされる「都市計画」や「都市計画法」もまったく違うものかもしれない。マスタープランに照らして適合する開発を許可する、というような、20世紀初頭に当時の先進諸国で確立した都市計画が(本物の)都市計画だなどと思っていると、道を誤ることになる、、、

 

2017年に出版された『The Routledge Handbook of Planning History』という厚い本の第22章に掲載された標記の論説は、「あれから100年後」のアフリカの都市計画が、決して遅れたものではなく、「都市イノベーション・next」的なイノベイティブなものでなくてはならないと、力強く論じています。著者(Susan Parnell)が2014年に出版した『African's Urban Revolution』(ZED BOOKS)と比べると、短い論説の中に要点がコンパクトに示され、かつ、よりポジティブに、アフリカ都市計画の姿をまとめていると感じます。都市計画法は一般に不在で、各都市に都市計画部局は無く、都市計画の人材も(ほぼ)いない。民間主導でばらばらに開発が進み、多くの人々はちゃんとした家も無い。都市はリスクにあふれている。けれどもそうした現実からこそ新しい「都市計画」を見いだそうではないかと。

 

『The Routledge Handbook of Planning History』では、これまでのヨーロッパ中心史観を改めようと、ラテンアメリカやアラブ、ロシアや日本、中国、東南アジア、アフリカなどの、これまで「知らなかった」都市計画の取り組みを洗いざらい収集しようとして、「まだまだこの国のことはわからないから今後の研究課題」などとしているのですが、この第22章こそ、これまでの(このHandbookにおける)「都市計画」の概念を根本的に塗り替えることになるかもしれない可能性を宿したワクワクする内容でした。

 

※「(根本的に)塗り替えるかもしれない」ことが「palimpsest」という単語に込められているのではと思います。

 

[関連記事]右帯で「アフリカ」を検索すると20件出ます。主要なものをあげます。

・アジスアベバ開墾(1)〜(5) (2017.1)
(1)   (2)   (3)   (4)   (5)

 

[参考]【研究ノート】新しい都市計画システム

https://tkmzoo.hatenadiary.org/entry/20150424/1429839716