エール:「検証『2050 日本復活』」を2020年に検証する

今週スタートしたNHK朝ドラ「エール」。「あなたの音楽にどれだけ勇気づけられたことか」との長崎の方の言葉に主人公が励まされるシーンに、9月まで続くこのドラマのエッセンスが詰まっていました。(解説:主人公は、1964年オリンピック開会式用に作曲した音楽に自信が持てず競技場控室で悩んでいた。主人公は1949年に「長崎の鐘」を作曲。福島市出身。傍らにいる元気な妻は豊橋市出身。)

 

さて、都市計画の立場から「ポスト・カオス」の指針となるような「エール」のようなものはないだろうか。一昨日の「レジリエンス」が、備えるべき、高めておくといざというときに発揮できる個人や社会や都市の「力」「能力」だとすると、ビジョンや指針になるものは何か。

 

『2050 日本復活』という図書があります(2016.8.28記事)。

あまりに超長期すぎて、実際の都市ビジョン策定などの場面では「お話」程度にしか扱えない「2050」年のビジョンがなかなか鋭く、かつおもしろく語られているので、5つのテーマに分けて「検証・『2050 日本復活』」を書いたのが2016年9月。

その「検証・『2050 日本復活』」を読んでみると、今、「レジリエンス」力を発揮しながらめざすべき方向、もうすこしていねいにいうと、これから短期にやってくるさまざまな苦境に対処する際に同時に視野に入れておくべき、中長期・超長期のさまざまな手がかり・要素が、「2050年の状態」「その状態に至るプロセス」「その状態に至るきっかけとなった出来事」などの語りによって示されています。

 

今、遠隔授業や在宅勤務の修行中。都市とのつきあい方が全く変わりそうです。1か月前には「SF寸前」と評されてもおかしくなかったこの図書も、今は、「少し真剣に考えてみよう、考えるだけでなく実行しよう(既にしている)」という内容に変質しています。

 

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『2050 日本復活』

検証・2050日本復活(5)創造・創出化

 (1)(2)(3)(4)は直前の日付の記事(2016.9.1~4)