都市イノベーション読本
Emily Talen著。Routledge,2005刊。新しいアーバニズムを考える際にいつも参考にしている図書です。 ここではアーバニズムを「human settlement that is guided by principles of diversity, connectivity, mix, equity, and the importance of public space…
中沢明子・古市憲寿著、朝日新書287、2011刊。副題は「なぜ妻はコストコに行きたがるのか?」。 「満足型消費」ではなく「遠足型消費」。おやっ?と思い買ってしまったのですが、現代日本の消費やライフスタイルの特徴を描いた、なかなかおもしろい本でした。…
今回は少し変わった切り口で。 これはTV番組であり、社会運動であり、図書にもなっている、イギリスBBCの制作による歴史的遺産保存のための一連の活動です。TV番組として2003、2004、2006年に組まれたあと、惜しまれながら幕を閉じました。下記URLはその記録…
MAX PAGE and TIMOTHY MENNEL編、American Planning Association刊、2011。 ①伝記的ジェイコブズ論、②解釈的ジェイコブズ論、③世界各国・各都市におけるジェイコブズの影響論(②のバリエーション)、④アメリカ都市計画界に与えたジェイコブズの影響論、などに…
前回のロンドンに次ぐ第2作(別に、国を対象とする「Mapping England」と「Mapping America」という図書も出ているようです)。ニューヨークに関するあらゆる「地図」をとりあげ、「the history of the city」「serving the city」「living in the city」「imag…
とりあげる範囲が狭くなってきたので、少し一服。 ロンドンに関するあらゆる「地図」をとりあげ、「change and growth」「serving the city」「living in the city」「imaging London」の4つの切り口で体系づけたビジュアルな作品です。 Simon Foxell著。Bla…
ERAN BEN-JOSEPH著、2005年、MIT PRESS発刊。副題に「STANDARDS AND THE HIDDEN LANGUAGE OF PLACE MAKING」とあるように、古代から現代に至る都市の空間形成に果たした「CODE」の役割に焦点を当てて分析・整理した力作。これだけ徹底した図書は他にあるよう…
Paul L. Knox著、ROUTLEDGE、2011年刊。都市デザインを中心テーマとしつつも、より広いデザインと都市との関係を体系的に論じた好著。 第1部の序論に続く第2部(The intentional city)では1400年からおよそ600年のヨーロッパの都市デザインの歴史を論じていま…
2009年刊。Stephen Marshall著。都市は創造するもの(creationist)でも開発するもの(developmental)でもなく、進化するもの(evolutionary)ととらえる好著。青写真が描きづらくなった昨今の都市づくりに理論的・技術的根拠を与えてくれます。著者は進化(evolut…
タイラー・コーエン著(2002)、日本語版2011.6。作品社。「ローカルな文化がグローバリゼーションによって堕落する」との議論に異を唱える内容。少々乱暴な議論のようにみえますが、「都市イノベーション」を考えるうえで避けて通れない議論として楽しく読み…
日本における創造都市論に欠けているといわれる都市産業論を、「New Economy」の視点からグローバルにながめた雑誌『Urban Studies』の2009年5月号(46(5-6))。ロンドン、ニューヨークからスタートし、トロント、ミラノ、バルセロナ、アテネ、シンガポール、…
ジャック・アタリ著(林昌宏訳、作品社、2008。原著は2006年刊)。資本主義の歴史を観察すると、常に1つの「中心都市」が組織され、そこにはリエーター階級>が集まり、新しさや発見に対する情熱があふれていたとする。ブルージュにはじまりヴェネチア、アント…
グローバルスケールでの資本主義(とりわけネオリベラリズム)が進めば進むほど南北格差が開くと共に都市へと人口が集中し、「未来の都市は、先行世代の都市論者が予想したようなガラスと鉄からではなく、大部分、未加工のレンガ、藁、再利用のプラスチック、…
火曜日恒例の「都市イノベーション読本」。先週は南相馬に行っていて休みましたが、まずは1年間続けてみたいと思います! 隈さん、清野さんによるこの新書(2008.1刊。集英社)。企画がとてもイノベーティブで、楽しく、しかも内容がズシンときます。特に「第五…
2006年にバンクーバーの街をぶらぶらと歩いている時に、この本がふと目に留まった(書店に目が留まる前にこの本をみつけた!)。2006年刊。[7/21修正:2006年9月にバンクーバーでこの本を購入。ジェイコブズが亡くなったのが同年4月25日。序に「as this book wa…
『アメリカ大都市の死と生』が出版されてから50年。「ジェイコブズの本にはこう書いてあるんだって」とか「ジェイコブズの教えに従えばこうなんじゃない」といった解説に、「へー、そうなんだ」というくらいにしか反応してこなかった(『初学者のための都市工…
2010年にはじめて全訳された「都市論のバイブル」。原著の出版は1961年。はじめて通読して、ジェイコブズの凄さを実感しました。第一部が観察にもとづく歩道や公園の重要性の認識。第二部がそれらから導き出される4つの規範。ここまでが1977年黒川紀章訳(SD1…
C.B.Leinberger著、2009年出版(ペーパーバック)。ニューアーバニズムの背景にある大きな不動産市場の変化を体系的・実務的に整理した図書。いわゆる学術書というより実務書。いや、実用的学術書?!。自動車に依存する郊外開発が行き詰まり(これがリーマンショ…
本年1月に早川書房から出版されたリチャード・フロリダの最新著書(原著は2010年)。これまでの邦訳4冊が原著の出版年と「ねじれ」ていたため(2005⇒2007、2002⇒2008、2008⇒2009、2005⇒2010)、ようやく時間順にフロリダ理解ができるようになるかもしれません。…
「都市イノベーション読本」をスタートします。「これは面白かった」「どうも気になる」などという図書等を紹介していきます。「ライブラリー」「叢書」なども候補でしたが、都市イノベーション研究院が将来本当に「ライブラリー」や「叢書」を出版すること…