都市は進化する
2019年に世界遺産になった仁徳天皇陵(百舌鳥古墳群)を上空から眺めようとの試みがまた延期されました。世界遺産をこのように活用してよいのかなどのさまざまなハードルがあり、今回も一種の「社会実験」的期間。近いうちに「今度こそ上がります」と発表され…
まずは東京都建設局O氏の発言(道路構造物ジャーナルNet (2021.9.28公開))からの引用。 「品川駅周辺では、品川駅北口駅前広場と接続する補助334号線と、高輪ゲートウェイ駅のアクセス路となる補助332号線が環状4号線と橋上で接続します。旧海岸通りから補助…
「銀ブラ」ならぬ「銀スカ」のネーミングを与えられて、このゴールデンウイークに「Tokyo Sky Corridor」を実際に開放した“銀座スカイウォーク”が行われました。たまたま現場でそのことを「発見」した私でしたが時既に遅し。事前予約制のためスカイウォーク…
5月4日から6日まで開催されている「ラフォルジュルネ」。その会場となる東京国際フォーラムの周辺エリアで、「LFJエリアコンサート」と名付けられた無料(でとても小規模な)コンサートが(今回は9箇所で)開催されているのを「発見」して、ふと、エジンバラの「…
「やおん」で知られる日比谷公園野外音楽堂が100周年を迎えたということで、記念事業を行っています。昨日行われたスプリングコンサート「野音 de オーケストラ」では小池東京都知事も登場。関東大震災の直前、1923年7月に誕生したこの音楽堂の歴史が語られ…
昔公家街・公家解体で今は京都御苑 🔖検索 「御苑」 【In evolution】日本の都市と都市計画本記事をリストに追加しました。http://d.hatena.ne.jp/tkmzoo/20170307/1488854757
4月12日に斎王代も発表され、4年ぶりに葵祭(賀茂祭)が開催されます。 平安京が計画される前から続くこの祭や、その元となったカモ氏について。あるいは同じく平安京が計画される前から太秦(うずまさ)に住みついていた秦氏が、どのように平安京を受け入れたの…
「右京は早くから寂れてしまったんだって。平安京の都市計画図面は立派だったかもしれないけど、やっぱり都市計画はいつでも、、、」などというよくある評価に対して、2022.12.28に取り上げた『京都の中世史』第7巻では、「これまでアバウトにしかわからなか…
日本ではじめての都市あるいは都市的様相をもった集住の場を纏向(まきむく)とすること、明日香(飛鳥)が都市といえるかどうかは別として「都」の位置として7世紀のしばらくの間安定した時期があったこと、この2つについてはどうやらかなり確からしいとした場…
相鉄東急直通線開業により羽沢横浜国大駅も様変わりし、感覚的には「待つことなく」次から次へと電車がやってきます。いつも使う上り電車の行先も多様で、昨日も自由が丘で少々寄り道をしました(⇒都市探訪163)。 本日より、横浜国大中央図書館にて標記の展示…
実は、表題に並べた2つの「」は、『邪馬台国の候補地 纏向遺跡』(新泉社、2008.12.20発行。著者は石野博信)の第1章および第2章のタイトルです。本書のタイトルを使うとどうしても、「邪馬台国は北九州か近畿か」のような興味に引きづられてしまうこと、また…
何度も出てくる「海柘榴市」という文字に引き付けられつつも、まったく読めず、意味もわからず、けれども「せっかくここまで来たのだから行ってみよう」と訪れたこの場所に、古代の都市的・歴史的重要機能が凝縮されていることを“発見”しました。 現在見える…
2023年3月18日に相鉄東急直通線が開業します。郊外に向かう東急東横線が日吉駅で分岐して新横浜駅に乗り入れ、そのまま相鉄線となり羽沢横浜国大駅に合流。ここからさらに郊外に向かうため、東京都心部からみると新たな方面に向かう新線が開業した感じになり…
昨日「古代都市文明の生成と伝播」を分節したのに続き、近代までを通して分節してみました。「古代」と合わせて通しで見ると以下のとおりです。■Eはタイトルを変更し、分節しない形としました。 【都市は進化する】世界の都市と都市計画 ■A.古代都市文明の生…
昨日の記事で、「「世界の都市と都市計画」とうたっていてもすべては描けず、メインの骨格だけ描くことになる。日本編はある意味「ケーススタデイー」のようなもので、描かれたメインの骨格に対する接続の仕方を考えることになる」と書いてみて、本当にそれ…
「【in evolution】日本の都市と都市計画 」を節に区分したのに続き、「【in evolution】世界の都市と都市計画 」のほうも区分してみようと試行錯誤しています。まずは古代の部分。第一案は以下のとおりです。 ■A.古代都市文明の生成と伝播A-1 都市の起源A-2…
「近代都市化とイノベーション」を4つのパートに分けました。「d-1 開国 都市の「西洋化」の視点から」「d-2 「近代都市」への脱皮」「d-3 戦災復興 私たちは何を目指したか」「d-4 高度成長 今、何をレガシーととらえるか」です。 これにより、古代(a)、中…
古代を3つ、中世の「日本の都市と都市計画」を4つに分けたの続き、「近世都市の成立とイノベーション」を3つのパートに分けました。古代は「都市」そのものが発生してから平安京に都が造られ安定するまで、中世はその「平安京のトップダウンの国土経営方式…
2023.3.2に「古代都市の成立とイノベーション」を3つのパートに分けたのに続いて、続く「中世都市はどうなっていたか 平安京から城下町まで」を4つのパートに分けてみました。「b-1 京都の変容と国土/地域構造の変容」「b-2 武家の都づくりからはじまる新た…
伊藤俊一著の『荘園』(中公新書、2021.9.21)に続き、『「荘園」で読み解く日本の中世』(宝島社ムック、2023.3.16発行)が出ました。ムックの方はビジュアル重視で見出しも大きくわかりやすくなっていますが、中世のシステム変容がとても複雑で、そうたやすく…
東島誠著、NHK BOOKS1277、2023.1.25刊。 2つ前の記事で、「【in evolution】日本の都市と都市計画」第1パート「古代都市の成立とイノベーション」を3つの節に分けた際、次の第2パートにあたる「中世都市はどうなっていたか」の構造(構成のしかた)を考えるに…
なぜ私たちは1200年以上も前に遷都され衰退した平城京の姿にこだわるのでしょうか?? 「なぜ平城遷都が行われたのか」「平城京の都市計画は?」を副題とする本書は、現代の奈良において平城京を解明しようとする知的営みの1つです。ナカニシヤ出版、2013.2.…
2017.3.7に「【in evolution】日本の都市と都市計画」の枠組みを設けてから6年。この1年間で「古代都市の成立とイノベーション」の部分がいくらか出揃ってきたので、「古代都市の生成過程」「古代都市計画の試行錯誤」「古代都市計画の完成」の3つのパートに…
さきほど、相鉄・東急直通線のダイヤが発表されました。 https://www.sotetsu.co.jp/future/into_tokyo/ 羽沢横浜国大駅を例にザッとみると(ここでは下りに着目)、これまでたまにしか来なかった電車が頻度高くなり、特に朝の時間帯はまったく無かったに等し…
(その9)の『新 基礎情報学』で紹介されているドミニク・チェン氏が、テクノロジーと人間と自然をつなぐ、現在の研究や実践活動に至った経緯をていねいかつvividに語る魅力的な書。新潮文庫版(2022.9.1刊)で読みました。この文庫本の表紙に書かれた以下の文章…
「本書は、破壊的テクノロジーという単純な魔法で都市を再編するという、夢みがちな都市イノベーターたちの神話を打ち砕く。それは、都市をスマートにすることをビジネスとしている人々への警告であり、道しるべである。技術者は、優れた技能と慎重なプログ…
2023.1.20に岩波新書として出版された『超デジタル世界 ―DX、メタバースのゆくえ』を読んで、驚きました。あの西垣通氏の悲痛の叫びが書かれている。もはや「主張」を超えた「叫び」に聞こえる。このまま放置すれば、人間の機械化がとことんまで進みディスト…
トルストイのアンナ・カレーニナの話ではじまるこの本。主張ははっきりしていておもしろいです。近年のさまざまな分野の知見をもとに書かれているという意味で、単なる主張というものでもありません。あえていえば、「近年の科学的成果にもとづく心の動きに…
接岸すると巨大マンションの壁のような容態となる現代のクルーズ船。 それはさておき、良い意味で、大型クルーズ船が市民のすぐ近くで接岸できる横浜の「大さん橋」はとても魅力的です。「大さん橋」自体が公園のようで、周囲の風景をさまざまな角度から眺め…
「東京が7年連続3位」などと、2022年12月に「都市総合ランキング」(森記念財団都市戦略研究所)が発表されました。それはそうですが、よく見ると、より重要そうな変化があるのでそれをテーマにとりあげます。 それは、ドバイがこのところ急速にスコアを伸ばし…