近隣計画 の検索結果:

「Street vote development orders」に関する協議

…いだすかについては、近隣計画の場合もそうだったように、「qualifying group」(近隣計画ではqualifying body)を決めます。では何人集まればよいのでしょう、というと、10軒以上ないとダメで、10軒の住宅不動産で構成されるエリアでは100%加わる必要がある。12軒では90%以上、、、20軒の場合は50%以上、、、と徐々に変化し、25軒では25%以上となる。(さらに細かな部分は省略) 第三。設立されたグループで、いろいろな基準等に従って「street vo…

Levelling-up時代の近隣計画(その4) : ロンドンWestminster区の事例から

…の区に着目します。 近隣計画が制度化された際、区内全域に迫る勢いで区が主導して近隣計画策定を進めようとしたロンドンWestminster区をとりあげます。ウエストエンドなどのロンドンの主要繁華街や高級住宅地、観光スポットなどがぎっしり詰まった場所です。 まず、これまでと同じ要領で表を作成しました。ざっくり見て、ロンドン全体の傾向と似たパターンです。1つ違うとすると、当初より熱心に取り組んできたため取組数が22とロンドンの5分の1ほどを占める多さとなっている点です。採択数の割合…

Levelling-up時代の近隣計画(その3) : ロンドンの全数とその動向など

…国(イングランド)の近隣計画に続いて、ロンドンの場合をみてみます。 表ではロンドンの2017.9時点と2022.9時点が比較できるようにしました。計画策定段階の区切り方や表示方法が全国とロンドンとでは異なり、また、ロンドンの2017年と2022年でも異なるため、計画策定段階がおよそ同じ欄におさまるようにしています。特に全国の値はあくまで参考値として示してあります。 (その1)(その2)とも関連させながら、重要と思われる点を整理します。 第一。ロンドンで近隣計画を策定する場合は…

Levelling-up時代の近隣計画(その2) : まずは全数の確認から

…月6日に施行された「近隣計画」の成果を、2022年9月30日時点の状況を確認することにより、「10年半の成果」の総体としてながめてみます。資料を2つ。 1つ目が、2970件のエクセル表。「locality」というかなり公式に近い主体が運営するサイトのページからエクセル表がダウンロードできます。 https://neighbourhoodplanning.org/toolkits-and-guidance/key-neighbourhood-planning-data/ 操作す…

Levelling-up時代の近隣計画(その1) : 新システムへの移行イメージと諸課題

…に移行した場合の、「近隣計画」について考えます。 2010年代の「ローカリズム」政策の目玉が「近隣計画」の創設をはじめとする「ローカル」の力の強化だった(←リーマンショック後の厳しい財政運営の中でローカルな主体自らが都市計画主体となって役割を果たすことを期待)とすると、2020年代の「レベルアップ」政策の目玉は国の政策の役割強化や広域自治体機能の強化にありそうです。とはいえ、2020年代にも「近隣計画」の位置づけそのものは大きくは変えず、1)2010年代の経験を踏まえて近隣計…

「Levelling-up and Regeneration Bill : Reform to National Planning Policy」が協議中です(3月2日まで) (レベルアップおよび再生法案審議過程(その7))

…られない)。 第三。近隣計画はどうか。今回の法案でもその(改革というより)改善に向けたアイデアが盛り込まれているので、引き続き関心をもってフォローしていきたい。 第四。(都市計画システムを超えるが)今回の「レベルアップおよび再生法」の真の効果はいずこへ。現在「turmoil」と表現されるヨーロッパ情勢のうえに「ポストBrexit」や「ポストコロナ」も重なり、これからイギリスは、イギリスの都市計画はどうなっていくのか。 引き続き定点観測していきたいと思います。 [資料] ・(協…

下院段階の法案がほぼ固まったようです :「Street vote」に着目して (レベルアップおよび再生法案審議過程(その5))

…11年に制度化した「近隣計画」にはNeighbourhood Development Orderという似たような規定があるがほとんど使われておらず、それを失敗とみてそのかわりに考えたものなのか?」 現段階の法案では、1990年都市計画法に接ぎ木する形で、「61Q条」のあとに「61QA条~61QM条」を「Street vote development orders」として設ける。「61Q条」は「community right to build orders」というもので、201…

「Street votes」をめぐる委員会審議 (「Levelling-up and Regeneration Bill」が国会に上程されました(その3 ))

…11年に制度化した「近隣計画」にはNeighbourhood Development Order(⇒関連記事)という似たような規定があるがほとんど使われておらず、それを失敗とみてそのかわりに考えたものなのか? 第二に、本当に「street」が適切な空間単位なのか。その説明がほしい。第三にこの規定は、ストリートレベルで住宅供給を増やそうとするのが目的なのか? その場合、既存住宅所有者は増築等で得をする一方、持たざる者は利益が無く不公平の拡大になるのではないか。第四に、また新たな…

【研究ノート】Levelling-up and Planning [2024.5.15更新]

…ling-up時代の近隣計画・「近隣計画」とはどのようなものか eBook『イギリス近隣計画 その政策・制度・運用』 【研究ノート】Localism and Planning ・その1 新システムへの移行イメージと諸課題 (2023.2.1)・その2 まずは全数の確認から (2023.2.2)・その3 ロンドンの全数とその動向など (2023.2.3)・その4 ロンドンWestminster区の事例から (2023.2.4) 4 レベルアップ政策関連財源4-1 「levell…

「(白書) Levelling Up the United Kingdom」をめぐる評価

…弱いのではとの危惧は3つ目の論者も指摘するように最大の焦点だと思います。新法案(The Bill)での論戦に注目です(CCAと略されるcombined county authorityという組織の創設が最大の目玉)。2つ目の議論は、現時点ではやむをえない面も。やはり新法案(The Bill)での論戦にてその「正体」が明確に掘り出されるものと思われます。(4つ目は、「近隣計画」をウォッチしてきた本ブログの視点からも注目しています。) 🔖検索 「イギリス 政権」「イギリス 政策」

Index Page (ブログ内テーマ検索)  [2024.3.24更新]

…タープランゾーニング近隣計画地区計画再開発区画整理計画許可エリアマネジメントニュータウン世界遺産 品川フィールド (品川駅周辺の大規模都市再生事業) ■災害 復興計画関東大震災阪神・淡路大震災東日本大震災南海トラフ地震首都直下地震新型コロナ ■人物 ハワードジェイコブズ *「主要都市」について 「京都」を検索すると「東京都」なども出てしまうためはずしています。「京都」は、以下のキーワードで検索してください。参考のため、他都市の類似キーワードもあげておきます。 京都と都市イノベ…

サッカースタジアム建設による世界遺産登録剥奪(リヴァプール市)をめぐって

…://whc.unesco.org/en/list/1150/multiple=1&unique_number=1331 [関連記事] 「call-in」について ・近隣計画に関連するコール・インが発動されました https://tkmzoo.hatenadiary.org/entry/20161126/1480149649 ・近隣計画に関連するコール・インその後 https://tkmzoo.hatenadiary.org/entry/20171106/1509964612

『NEIGHBOURHOOD PLANNING』(都市は進化する53)

「近隣計画」が制度化されて10年。実践例も蓄積されて、5年を過ぎた頃からこの制度の評価がいろいろとなされてきました。 1行で評価をまとめるなら、「成果はあった。しかし改善すべき点も多い」と月並みな表現になってしまいますが、2020年にROUTLEDGEからペーパーバック版で出た『NEIGHBOURHOOD PLANNING』(ハードカバー版は2019年)は、かなりアプローチの異なった、読み物風でありながら概念を深く吟味しているなどこれまでの評価本にはみられない特徴をもつ興味深…

「普及」の観点からみた「横浜地域まちづくり」と「イギリス近隣計画」

…日の記事で、イギリス近隣計画のレファレンダム通過件数が839件と紹介しました。ロンドンに限ると先日紹介したサウスバンクとメイフェアが加わり15件。制度化されてから約8年とすると、イングランド全体で年間100件強、ロンドンで年間2件が平均です。百万人当たり年平均件数で比較すると、イングランドは2件/年・百万人、ロンドンは0.2件/年・百万人と1ケタの差があります。これは、地方部ではもともと「パリッシュ」という地域民主主義の基本組織がありそこが近隣計画主体になれるのに対して、ロン…

eBook『イギリス近隣計画 その政策・制度・運用』

本ブログに関連するさまざまな成果を「eBook」の形でまとめてみよう、というこで試行錯誤します。 その第1号が『イギリス近隣計画 その政策・制度・運用』。 右帯のリンク集にある「【研究ノート】Localism and Planning」が長くなりごちゃごちゃしているので、まずは「イギリス近隣計画とはこういうものです」という教科書のようなものをつくることにしました。基本的なことを整理しました。最新情報は、Blog記事のほうで。

「Big Society」と「Localism(近隣計画含む)」の政策評価

…内容です。 ここでは近隣計画が「Big Society」の中でどのくらいの位置を占めていたと分析されたかだけ記します。 著者は「Big Society」を構成する各政策を、「(選挙で)票がとれるかどうかを考えたプラグマティックな側面」「小さな政府と地方分権」「経済成長とそのためのガバナンス」「道義をわきまえた規制」の4つの面からみてどの性質をもつかを分類。「近隣計画」は前半の2箱に入ります。しかし政策が最も多いのは3つめの「経済成長とそのためのガバナンス」の箱。4つめの箱に入…

レファレンダムを通過した近隣計画が839に(2019.7.31時点)+全件Map

近隣計画。 ついこのあいだ「200件を超えた」と思っていたら、それは2016.7.27のこと。それから3年で639件増えて839件になっていました。 このことは政府の最新の「NOTES ON NEIGHBOURHOOD PLANNING」で(2019.9月発行。下記URL) https://www.gov.uk/government/publications/notes-on-neighbourhood-planning-edition-23 成果を統合したサイトもどんどん充…

サウスバンク&ウォータールー近隣計画(ビジネス近隣計画)の投票が10月24日に行われます(ロンドンにおける近隣計画の最新動向(8))

…せんが、このエリアの近隣計画案への投票が2019年10月24日に予定されました。居住者の投票と、ビジネスセクタの投票の2つの投票があります。 その意義とポイントを短くまとめます。 第一。このエリアの都市計画の歴史は、本ブログ右帯「リンク集」下方にある「ダウンロードセンター」の下の方の『イギリス都市計画の新動向 新世紀へのチャレンジ』(2001.8)で。 第二。このエリアのエリアマネジメントの“元締め”「South Bank Employers’ Group(SBEG)」のサイ…

イノベイティブな政策の波及 (近隣計画をめぐる新トピック(9))

…の中で、本ブログの「近隣計画をめぐる新トピック(3)」で取り上げたリゾート地セントアイヴズの近隣計画でその正当性が認められた 「主たる居住を目的としない住宅開発の禁止」政策について、次のような表現がありました。 「Once established in planning policy, neighbourhoods up and down the coast from St Ives followed suit and implemented plans to encoura…

3つの近隣計画で同時に全市をカバーしたTORBAY(近隣計画をめぐる新トピック(8))

…uay」を含む3つの近隣計画が同時に、この5月2日にレファレンダムを通過し、Torbay市全体をカバーしたことがわかりました。「Torquay」といえば、アガサ・クリスティーの故郷、トーキー。というだけで私にとってはあこがれの地(←まだ行っていない)。しかしそちらの方に脱線せずに都市計画の立場でこのことの「都市イノベーション」的意味をまとめると以下のようになります。実際には「意味」まではありそうですが、本当に「意義」があるかどうかは、きちんと読み込まないと現時点ではなんともい…

ロンドンにおける近隣計画の最新動向(7):Ham and Petersham近隣計画(2018-2033)

…区の都市計画の中での近隣計画の文脈も含めて興味が湧くところです」とした、当区最初の近隣計画です。今、「当区最初の」としましたが、見たところ、後に続くものはありません。なぜHam and Petershamは近隣計画を策定したのか、なぜ他の近隣では計画策定の気配がないのか? いくつもの状況証拠の積み上げのレベルにとどまりますが、推論していきます。第一。以前の2017.4.19の「ロンドンにおける近隣計画の最新動向(1):各区のマスタープランとの関係」に、「第一カテゴリーは、近隣…

ロンドンにおける近隣計画の最新動向(6):Knightsbridge近隣計画(2018-2037)

…、ほぼ区全体にわたり近隣計画の策定に取り組んでいるWestminster区の第1号という観点から、他の取り組みの現状をフォローします。第二に、計画の質の観点から、本計画の質がどのように成り立っているのかを確認します。第三に、近隣計画の策定主体である「フォーラム」が、計画策定後にどうなるのか、また、どのような活動を行おうとしているのかを見てみます。本計画独自の注目される内容にも言及したいところですが、それはやめにして、最後にまとめ的コメントを補足します。第一の点。このKnigh…

ロンドンにおける近隣計画の最新動向(5):第8〜11号の話

…にロンドンで7番目の近隣計画がレファレンダムを通過しました(⇒関連記事)。その後少し間が空きましたが、2018年5月から10月にかけ、4つの近隣計画がレファレンダムを通過したと、Planning2018.11.9号に紹介されています(p32)。それらは、第8号 2018.5 West Ealing Centre (Ealing区) 第9号 2018.6 Hampsted Town (Camden区) 第10号 2018.10 Knightsbridge (Westminste…

新NPPF(2018.7改定)について

…「非戦略事項だけ含む近隣計画」とクギを刺す感じの書き方となりました。12月6日のパーカー教授の特別講演会では、2012年の最初のNPPFで強調されていた近隣計画の効能が新NPPFでかなりトーンダウンしているとの指摘がありました。これについては既に2018年3月の協議案の段階でそうなっており、かなりタガもはめられた形のまま新NPPFとなりました。なお、2018.3協議案では「3.Plan-making」の章の最後に書かれていた「Assessing and examining p…

近隣計画に関するパーカー教授の特別講演会が開催されます(12月6日)

イギリスで2011年に法制化された近隣計画制度。その実証研究の第一人者として知られるレディング大学のパーカー教授の特別講演会が開催されることになりました。 12月6日の18時30分から。場所は日本都市計画学会です。 http://www.cpij.or.jp/com/iac/lecture2018-2.html

3例目の「Neighbourhood Development Order」が出ました

「近隣計画」のほとんどの事例は「Neighbourhood Development Plan」という計画書タイプのものですが、もうひとつの方法として「Neighbourhood Development Order」という、許容される開発を直接示す方法があります。 Planning2018.10.26号(p26-27)にその「Neighbourhood Development Order」の3例目となった「Broughton Neighbourhood Plan Neighbo…

Local PlanとNeighbourhood Plan (都市マスと近隣計画)

近隣計画をいかに策定するかが中心テーマだったローカリズム法施行後の5年間のあと、都市計画システム全体のなかでの近隣計画のあり方を考える段階にさしかかってきました。 Town & Country Planning 2018年9月号(p344-349)に、地方自治体の都市計画部局が近隣計画をどう扱っているかの興味深いレポートが出ています。 調査の詳細は書かれていないのですが、この調査はイングランド南東部の自治体へのサンプリング調査です。 そもそも地方自治体の都市計画部局としては、…

レファレンダム不通過事例の2件目です。(近隣計画をめぐる新トピック(7))

….14号のp32に、近隣計画の最終手続きであるレファレンダムで42.0%の支持しか得られず、過半数に達しないため計画不成立となった事例が報告されています。 イングランド北東部のハル市のタウンセンターにほど近いインナーシティーにある団地が対象エリアのThornton。もともとインナーシティーでの事例はほとんどないといってよいくらい少なく、近隣計画という形を使うメリットがなかなか感じられないのでしょう。投票率も18%ときわめて低調なので、仮に「42%」が「50%」だったとしても、…

地域版ニュータウン開発のための規則とガイダンスが発効

…具体的には2017年近隣計画法の第16条により、1981年ニュータウン法第1条のあとに第1A条を新設して、‘locally-led’のニュータウンを可能としました(実際には大臣が地方自治体(複数も可)を指名してニュータウン開発の監督をさせるという形をとっている)。 第二。過去の反省を活かすために、7月に出された規則によって、その「監督」の中身が示され、高い質の居住地であって持続可能なコミュニティとなるよう計画すること、良質なデザインになるように支援すること、計画当初より、1)…

新NPPF案 : イングランドの次期都市計画システムをめぐる議論

…が可能な背景として「近隣計画(これもディベロップメントプランの1つ)」がかなり普及してきたので、ローカルな政策はそちらでも受け止められると考えているようです。「戦略」をどうとらえるかにもよりますが、新NPPF案では「そういう重要なことこそ地方自治体の仕事」と考えているようであり、一方の専門家集団側では、「戦略だけに絞ったら、個々のplace-makingができなくなる」との危惧を強く持っています。 第三。専門家集団側からの修正案としては、たとえばRTPIを例にみると、(ローカ…