グローバル の検索結果:

「世界の都市の進化と都市イノベーション」の「G.都市の未来」を4節に分けました

…4つの節に分けてみました。 G-1 グローバルにみる「都市」の姿G-2 都市の未来 : 途上国G-3 都市の未来 : 先進国G-4 社会の姿と都市の未来 ややしっくりしない面もありますが、構造が明確になったので、これからの議論が受け止めやすくなったのではと思います。特に昨今、G-4のあたりにゆらぎを感じます。このG-4は「ポスト・コロナ社会の新ビジョン」でいまのところ終わっているのですが、、、。 [該当箇所] 「世界の都市の進化と都市イノベーション」 「世界の都市と都市計画」

『都市と緑の人類史』(都市は進化する197)

…スタンスで書かれた、グローバルな視野をもつ事例満載の魅力的な本でした。特に、「より環境に配慮した都市へと変化していく傾向にある」の部分が「いくべきである」ではなく「傾向にある」となっているところが特徴で、郊外宅地開発の庭も、都市内部のオープンスペースも、生物多様性の観点からみると意外にも高い数値を示すことが読み解かれるなど、「べき」ではなく「ある」のエビデンスを多数集めて「都市の進化」を読み取っていく姿勢にワクワクします。 「水は海に向かって流れる」「水辺を遡る」といったこの…

『資本とイデオロギー』(トマ・ピケティ)を読む

…までさかのぼりつつ、グローバルな視点でより構造的・歴史的に「不平等」を読み説く。およそ第13章あたりで姉が開拓した解釈まで追いつく。 あとは姉が既に解き明かしていた解釈(特に学歴と資産の関係)をさらに細かく作業しつつ、これからの社会のあり方について持論を展開する。最後の「結論」は、結論というより「はじめに」に近く、『21世紀の資本』と『資本とイデオロギー』(の13章までの成果)を姉妹で称え合う。 『21世紀の資本』のあとの成果を中心に、重要と思う(+興味が湧いた)ポイントをい…

ロンドンOxford Streetに建つ歴史的建造物の再開発計画が大臣により却下されました (その2: 却下の理由づけ)

…ざす国策(というよりグローバルな目標)に反することが特にとりあげられており、どのような論理や重みづけによって、他にも多数あるはずの「可」となる重みよりも「否」とする側に判断したかという論理的・政治的・経済的・社会的意味を確認したい」とした第五の注目点についてです。 前回リンクした資料のうち「決定通知書」にあたる最初の14頁を読み解きます。ここでは主に、インスペクター報告書の内容の適否を1つ1つ吟味しながら大臣の見解が詳細に綴られています。きわめて精緻なその文章の骨子を読み取り…

『「世界史」の誕生 ヨーロッパ中心史観の淵源』

…史観がどんとん開かれグローバルになるかというとそうでもなく時々後退する。立ち止まる。そのあたりの面白さ。 第四。アメリカも力をつけてくるとヨーロッパ的世界史観とは異なる世界史を描くようになりそれが日本にも入ってくる。けれどもアメリカだから進歩的だったかというと後戻りもしているなど、「日本」への「世界史」の入り方が興味深い。 第五。そういう意味で日本に紹介される「世界史」が、日本の記述のあるナシで紹介されたりされなかったりしていたことも興味深い。 本ブログでもこの春、「世界の都…

ロンドンOxford Streetに建つ歴史的建造物の再開発計画が大臣により却下されました

…ざす国策(というよりグローバルな目標)に反することが特にとりあげられており、どのような論理や重みづけによって、他にも多数あるはずの「可」となる重みよりも「否」とする側に判断したかという論理的・政治的・経済的・社会的意味を確認したい。 ほかにも知りたいことはいろいろありますが、まだ「これから」もあるかもしれないため、とりあえずは論点だけ出しておき、少しずつ事の本質に迫っていきたいと思います。他国の出来事ではありますが、自らの課題でもあるととらえて。 [資料] 大臣の「否」を告げ…

「世界の都市と都市計画」の近代までを分節しました

…の多様性とレガシーD-1 さまざまな「植民」形態と都市計画D-2 近代化と都市イノベーションD-3 「近代都市計画」の誕生D-4 「理想都市」の実践をグローバルにみる ■E.「近代都市計画」再読 ここまで、「【in evolution】世界の都市と都市計画」に反映しました。 残るは、■F(ベルリンの壁崩壊後の都市)と■G(未来都市)です。分量も多く最近のことすぎるため、また、日本の方はこの部分がほとんど無いため、「■E.「近代都市計画」再読」で終わりにする案も検討してみます。

「古代都市文明の生成と伝播」(世界の都市と都市計画)を5つのパートに分けました

…列強による植民地化の脅威があったりしたものの何とか幕末までしのぎそれまでのかなり長い間、独自の都市生成・進化が日本ではみられた、とのグローバルな位置づけを考えています。 そういう意味では「世界の都市と都市計画」とうたっていてもすべては描けず、メインの骨格だけ描くことになる。日本編はある意味「ケーススタデイー」のようなもので、描かれたメインの骨格に対する接続の仕方を考えることになる。 そのような想定で、以下、「世界」のほうの目次をもう少し明確にしながら分節していこうと思います。

『スマート・イナフ・シティ テクノロジーは都市の未来を取り戻すために』(AIは世界をどう変えるか(その10))

…速度的に新たな状況がグローバルに出現しつつあります。 同時に起こっている見逃せない動向の1つめ。経済格差の拡大です。テクノロジーそのものが問題というよりそれに付随する産業の変化により特定の企業等に利益が集中する問題です。最近、「本当にこれらのテクノロジーは価値を生み出しているのか?」について新たな理論を提起しているマリアナ・マッツカートに注目しています。これらテクノロジー企業は価値を「創造している(creation)」のではなく「抜き取ってる(extraction)」だけなの…

『RESCALING URBAN GOVERNANCE』(2010年代のイギリス都市計画を理解する枠組み)

…(下図) ここでは「グローバル」-「EU」-「地域(region)」-「都市圏(都市地域)」-「基礎自治体」-「近隣」の6つのスケールを設定して、それぞれに現れている特徴的な動きを、その要因とともに示したうえ、最後に「都市計画への影響」をとりあえず書き並べています。 2021年に出た『RESCALING URBAN GOVERNANCE』はほぼこうした問題意識から書かれたもので、「2010年代のイギリス都市計画はどんな感じでした?」についてリヴァプール大学の2人の専門家(JU…

Index Page (ブログ内テーマ検索)  [2024.3.24更新]

…■重要概念など 文明グローバル2050イノベーション ⇒ リンクページ「イノベーションの源泉」で都市イノベーション ⇒ リンクページ 「都市イノベーション」でニューアーバニズムAI ⇒ 「AIは世界をどう変えるか」で ■主要都市* ローマヴェネツィア (ベネチア)パリロンドンマンチェスターレッチワースアジスアベバドバイ北京横浜鎌倉バンクーバーポートランドニューヨークデトロイト ■計画内容 ビジョンマスタープランゾーニング近隣計画地区計画再開発区画整理計画許可エリアマネジメント…

『鎌倉殿の13人』を通して見る日本の中世の都市・地域・国土システム (都市は進化する77)

…きました。これから、グローバルな文脈も意識しながらこの部分に光を当ててみたいと思います。 予備的に、3月までの『鎌倉殿の13人』から(勝手に)読み取れそうな「日本の都市と都市計画」観点をあげるとすると、、 第一。東国の武士たちからみる都人頼朝像。脚色でかなりこの点がデフォルメされていて「とっつきやすい」頼朝にしてくれているとともに、今後ずっと引きずっていく「都(京都)」と「東国(鎌倉)」の確執・補完・相互影響についても、「都人頼朝」像の設定を初期条件としながらデザインされてい…

都市はAIである。 (AIは世界をどう変えるか(その2))

…ていく。よく見ると、グローバル経済に乗り遅れまいと思考する回路がそこに浮き出して見える一方、日々の生活をなんとか乗り切ろうと悪戦苦闘する回路も背景に見える。両者はせめぎ合い、ところどころで火花が散っている。 都市計画とは、こうした都市に少しだけ働きかけて(AIの「教師あり」ディープラーニング)価値のぶつかり合いを緩和させようとしたり、特定の価値増進に奉仕したりする。 「年末年始はAIにどっぷり」つかっていたところ、もう「仕事始め」になってしまいました。けれども「鏡開き」は11…

『カーボンニュートラルの経済学 2050年への戦略と予測』(都市は進化する60))

…策~ここでは炭素税。グローバルには国境炭素税~の構想を論じています。 第四。総じて、本書では「計画」の限界にかわる方法としての「ビジョン」「目標設定」と、バックキャスティングによるボトルネックの発見、ポイントとなる場所や方法の特定、変数を操作しながらビジョンに近づく道の模索などを行っている様子が見て取れることにより、2050年という超長期でありながら(そのような超長期であるからこそ)プランニングしうることを示していることに興味をもちました。 「計画」はある一定条件がそろうこと…

『NEIGHBOURHOOD PLANNING』(都市は進化する53)

…いる概念のもとに広くグローバルな観点から出版されており、続々と新刊が加わっています。シリーズについては以下のリンクから。 Routledge Studies in Urbanism and the City - Book Series - Routledge & CRC Press 🔖検索 直接のテーマは「近隣計画」、広くは「urbanism」 [参考]・Localism and Planning (イギリス最新都市計画統合ファイル)http://d.hatena.ne.jp…

Right Sizing

…t Sizing」をグローバルな視野から日本も含む「それぞれのやり方」の構図を示したうえで、アメリカに特有な困難さを浮き彫りにしつつ、フリント市の「Right Sizing」を評価している点です。 さて、「Right Sizing」の概念。かなり飛躍しますが、新型コロナまでの(直前の)私たちの生活や、それらが蓄積してできあがった都市構造、都市間関係などは果たして「Right Size」だったのでしょうかということを、新型コロナは問いかけているように思います。「住む」「働く」「…

『Routledge Handbook of Urban Planning in Africa』

…なくても、それ自体がグローバルな都市計画の理論・実践として新鮮な動向となっていて引き込まれます。 「the nature and capacity of local self-government and the role of urban governance」は多様で、「the evidence and insights」についても、これまで通りの“アフリカ都市計画”的ではないテーマ設定があえてなされている面があり、時々戸惑うこともあります。そんな時は本書のタイトルが「H…

『5 RULES FOR TOMORROW'S CITIES』

…のような中で少子化はグローバルな動きとなり支えるべき高齢者の負担がますます増大する(=c)。都市計画・都市デザインに携わる者はどのような仕事をするべきなのか??」 との現実的な問いを自ら設定して、「5つのルール」によりそれに答えようとする実践の書。 PATRICK M. CONDON著、ISLANT PRESS 2019刊。 「5つのルールで世の中(都市)が変えられるハズないでしょ」と普通は思うし自分もそう思うのですが、読んでみると、1)これはおもしろいという切り口がある、2…

『西暦1000年  グローバリゼーションの誕生』

…ン”が誕生したというグローバルヒストリーを、このヴァイキングの話も含めて綴った興味深い図書です。 1つ1つのストーリーは都市計画というよりヒストリーそのものですが、ちょうど“西暦1000年”というあたりは、東アジアでも唐滅亡後の、これといった強大な勢力がなく、それぞれの地域でそれぞれの文化(都市や都市計画も含む)が進化・深化したとされる時代のため、あえてこの頃のグローバルヒストリーを語った本書はある意味貴重です。どれもおもしろいのですが、都市・都市計画の視点から2つ、身近で興…

『世界経済史概説 紀元1年-2030年』

…説明を加えることができそうな雰囲気が漂っている。 推計が都市単位になっていないでしょう、精度が粗すぎますなどの不足感ももちろんあります。けれども、2003年にここまで到達したということは、あと20年もすればもう少し到達するかもしれません。そうした興味も持ちつつ、冒頭のペリー話のような仮説をたてたり、崩したり、作り直したりするプラットフォームみいなものが与えられたので、今後、グローバルかつ歴史的な都市・都市計画の(進化の)物語を考える際に、おおいに本書を参考にしたいと思います。

『ティムール以後   世界帝国の興亡1400-2000年』(都市は進化する5)

…からの世界史ではないグローバルヒストリーを語ろうとした(語ってみた)、この分野の大家による興味深い書。 2021年1月30日の日経新聞の書評が「ついに出たか」と目に止まり、いつものA社で注文するとすぐ届き読みました。 「世界の都市」というより世界史そのものですが、ようやくこういうグローバル目線の本が出たのを喜ばしく思い、本ブログ的目線でおもしろかった点などを綴ります。(なぜこの書が「ティムール以後」なのかは本書にて。国書刊行会、2020.11.10刊。) 第一。ヨーロッパの世…

貞観という時代(859-876)と現代

…した。気候変動に伴うグローバルな課題も加わってきたので、貞観のような時代とは直接比較はできませんが、このたびの新型コロナに対しても今のところなすすべといえば接触を避けることくらいで、「公卿以下庶民に至るまで門戸を閉ざして往還せず」(『平安京遷都』岩波新書1275、p113)との状態とあまり変わりません。それでも「どれほどの激甚な災害が起ころうとも、人々は懸命の努力をもって復興を果たしてきた」。その印のようなものが現代科学の成果とともに身の回りにあることに気づかされます。 [関…

「都市と地方、デュアルに生きる 働き方innovation」(日経新聞)

…た都市の根本的なところでの大変動になりそうな経験をすることになるとは、、、驚きの毎日です。既に14年前(2006)にトーマス・フリードマンは『フラット化する世界 経済の大転換と人間の未来』で、もっとグローバルな規模で進む「フラット化」を活写していました。 都市の進化の可能性は無限にひろがっている予感がします。 本記事を「ポスト・コロナ社会の新ビジョン」に追加しました。 https://tkmzoo.hatenadiary.org/entry/2020/05/05/121753

800年から1500年の世界の都市人口

…)の裏付けをとりつつグローバルな世界動向の中で相対化するため、チャンドラーの推定人口を用いて800年から1500年の世界の主要都市動向をみてみます。 上の図が人口上位5都市を単に並べたもの、下の図がそれをもとに地域別に記号をつけたものです。アバウトですが、およそ以下の傾向が読み取れます。 第一。800年、900年は各地域の代表都市であるバグダード(B)、長安-洛陽(C)、コンスタンティノポリス(A)が並び、Cの影響下の平安京、Bに関連するコルドバが次に位置する。(関連記事 8…

「3密」と都市計画

…としては密接の機会を減らす方向なのだが、密接は都市の存在意義そのもの。「にぎやかさ」はむしろ計画されてきた。繁華街とはそのような所。オフィス街は「にぎやかさ」を追い求めたわけではないが、結果において密接を増幅。コンパクトに詰め込まれたその場所も、そこにアクセスする大量の人も。グローバル経済化により東京やニューヨークなどの世界都市はますます密接をつくり出す場所に。 今後、これらの素朴な仮説に難問をぶつけ、都市をよりレジリエントにする都市計画はないものかと探ってみようと思います。

「SDGs時代の都市計画を考える~グローバルな視点から」:Make cities and human settlements inclusive, safe, resilient and sustainable

…の都市計画を考える~グローバルな視点から」という少し長目の論考を書きました。その趣旨あるいはそこで考えようとしたことについて少し綴ります。 冒頭に書いたような状況にある日本の都市計画の将来を考える際、「日本の」をはずして「都市計画の将来を考える」としたらどうなるだろうか。今日、世界はグローバル化しており、今まさに都市が襲われているコロナウイルスも極めて速く(人間にくっついて)世界を移動。経済もライフスタイルもそうです。 「SDGs」はそうしたグローバルな課題を考えるための手が…

羽田空港アクセス線と羽田空港第五滑走路

…る。人やモノや情報がグローバル化したあとの2020年代(以降)はもしかすると、こういう状態がより日常的になる、あるいはそうでなくても繰り返し起こるような時代になるのかもしれません。 2020年3月29日からはじまる都心上空から羽田空港への降下も、そのような複雑で流動的なバランスの中での、決して「終点」ではない、持続的な取り組みが必要な都市計画上の重要なテーマととらえたいと思います。 羽田空港の国際機能を(再)強化する。 昨年5月、「羽田空港アクセス線」事業の環境影響評価手続き…

『氷川丸ものがたり』(建造⇒貨客船⇒病院船⇒引揚船⇒貨客船⇒引退)

「グローバル化が進むこの時代。日々の生活の隅々に世界がかかわっています。都市は直接そうしたグローバルな動きを反映し、また厳しい競争にもさらされています」という本ブログ案内(「Welcome page」)の通り、今回の事態で横浜は海外と接する「水際」となりました。「さまざまなテクノロジーが急速に進化しそうな2020年代ですが、それを凌ぐような災害リスクに晒されそうな2020年代のはじまりです」との本年最初の記事での予感のとおり、「災害」の概念もまた広くして備える必要がありそうで…

新大久保が大変貌

…、しかももっともっとグローバル。いろいろな国や地域の顔となるようなマーケットや商店街、お祭りなどがあちこちにあり、都市自体が世界化している。だから「世界都市」。 この、本格的な意味での「世界都市」化を日本で感じたはじめての経験です。実は昨日も横浜の日の出町界隈で集まりがありました。そのあたりも含む横浜「関外」のかなりの部分も性格こそ違えど「世界都市」度がますます上がっているといえそうです。そういえば、今年の卒論生のT君もこれらの現象の背後にある都市課題を解決するべく、「共生都…

『貧乏人の経済学』

…したが、戦後の日本はグローバルな枠組みの中で支援され再び立ち上がることができた。本書のストーリー的には「脱脂粉乳」の方で、「新幹線」ではありませんが、本当は両方が重要なのでしょう。 本書そのものはあまり“おもしろい”ものではありませんが、「A Radical Rethinking of the Way」との姿勢・方法には共感できます。途上国の問題に限らず、世界都市の一角で蓄積されつつある「内なる貧困問題」を考える際も、人口減少が加速しますます衰退していく日本の(地方)都市を考…