住みたい都市

ロンドンイノベーション(1) : London Overground

「ロンドンイノベーション」と題して、都市や都市計画の新しい姿を探ります。その1。London Overground。 ロンドンオリンピックがはじまった2012年7月25日に一度取り上げた「London Overground」(⇒関連記事)。今回久しぶりにロンドンを訪れて、最もイノベー…

「みうらからはじめる研究会」のfacebookを開設しました。

「みうらからはじめる研究会」のfacebookを開設しました。 https://www.facebook.com/miuraht/ これまで2回分の研究会(2016.11.3、2017.3.11)に寄せられたコメントなどもアップしています。 少しずつコンテンツを充実していく予定です。[関連記事] ・「みう…

アジスアベバ開墾(1) : “常春の”高原都市

明けましておめでとうございます。2017年です。 そろそろ21世紀後半に向けた新たなテーマの“開墾”にも取り組もうと、アフリカ連合の本部が置かれているアジスアベバから、5回の予定で、できる限りその未来を探ってみたいと思います。その都市像は(意外なこと…

GNHと都市計画(その2) [2017.5.15更新]

昨年、GNHをテーマとする博士課程のYさんとブータンに行き、「GNHと都市計画」を本ブログで報告しました[⇒関連記事]。 それから1年。研究成果が「ブータンの国民総幸福(GNH)政策の理念と計画化に関する研究」の形でまとまり11月の都市計画学会で発表します…

“みうらからはじめる”:地域コミュニティが主役となる学民連携事業

人口減少に悩まされる三浦半島の活性化に取り組もうと、神奈川県が進める「個性あふれる地域づくり事業」に応募したところ採択され、3つの研究室が合同でプロジェクトを進めています。(下記URL参照) http://www.pref.kanagawa.jp/cnt/p1044053.html 都市計画…

都市ブランド・イメージ調査(名古屋市が実施した8主要都市比較)

今朝、朝刊をパラパラめくっていると、かなり気になる記事が。名古屋市が実施しこの7月に公表した「都市ブランド・イメージ調査」に関するものです。(下記URL) http://www.city.nagoya.jp/kankobunkakoryu/cmsfiles/contents/0000084/84816/chousakekka.pdf…

横須賀市都市計画マスタープラン(2016〜35年度)

一昨日、横須賀市のHPに改訂された『横須賀市都市計画マスタープラン』がアップされました。 https://www.city.yokosuka.kanagawa.jp/4805/tokei/tosimasu/ttoshi.html 首都圏に位置するとはいえ人口減少が続く横須賀市のマスタープランでは「都市魅力で選ば…

WHERE WE WANT TO LIVE

先週スタートした大学院授業「市街地創造論」に関係しそうな、これからの都市にかかわっていくためのたいへん興味深い図書を1つ。 といっても本書は昨日紀伊国屋書店で“発見”したばかりで、まだ読み終わっていません。 RYAN GRAVEL著、St. Martin's Press、2…

SOCIAL URBANISM AND THE POLITICS OF VIOLENCE

コロンビアのメデジン市の都市計画をテーマにしている卒論生(Oさん)がいて、“Social Urbanism”という概念が最近気になるようになりました。もしかすると、21世紀の都市イノベーションを左右する重要な概念かもしれない。とはいえ、もしかするとたまたまメデ…

GNHと都市計画

「信号の無い」GNHの国ブータンは、この10年くらいで大きく変わりつつあります。その変化が最も大きくあらわれていると考えられる首都ティンプーを通して、「GNHと都市計画」という視点で考えてみます。(なお、Geley Norbu氏が書いているBlog(https://geleyn…

ドバイ開墾(8) : ドバイ/アブダビ大都市圏

これからしばらくの間、「ジュベル・アリ」という地名が情報発信されるはずです。現在のメトロの南の終点で、ドバイ万博2020の開催地もこの後背地。「ドバイ・サウス」という言い方や、「マクトゥーム国際空港」という固有名詞がより多く情報発信されるかも…

「London」とはどういうところか(『A+U』2015.5号/『BRUTUS』2015.3.15号)

「ロンドンに飽きた者は人生に飽きた者だ」。 先週発売になった『A+U』がロンドンを特集しています。72の建築を通して「21世紀に入り活発な建築活動が続くロンドンの近況と、その源流といえる19世紀から近代にかけての建築を紹介する」という企画ですが、な…

【研究ノート】豊かな縮減都市研究プロジェクト(2023.10.1更新)

「豊かな縮減都市」の研究についてのページです。 日本では人口減少に伴い都市の縮減がはじまっていますが、「住みたい都市」に向かうためには、むしろ「縮減」などの動きを契機としてとらえ、近代化・都市化により犠牲にしてきた安全性、都市の魅力を再発掘…

シンポジウム「県民総力戦で創る事前復興計画」を開催します(3月10日午後)

あれから4年。地域実践教育研究センター主催のシンポジウムの開催のご案内です。 神奈川県の「大学発・政策提案制度」で採択された「県民総力戦で創る事前復興計画」の成果発表の機会となります。 http://www.webline.jp/info/chiki-ct.ynu.ac.jp/info_js/da…

ホイアンからダナンへ

2つ前の記事で堺を取り上げたばかりですが、偶然に、ホイアン(ベトナム)に来る機会を得ました。日本人商人たちの活躍の跡も少し残っていますが、徳川時代になると日本は鎖国政策で船は通わなくなり、その面影は薄れていきます。また、堺と同様、ホイアンの港…

Happy City

自動車に占拠され路上でのコミュニケーションがなくなってしまった街中、郊外化により人がまばらになってしまった街中を市民の手に取り戻すことがHappy Cityへの近道であり、それはこれまでのやり方に比べて安く早くできることを、世界中の先進事例を紹介し…

ツールド妻有(つまり)

昨年夏。越後妻有の中心地の1つ松代(まつだい)の「農舞台」に朝早く着くと、なにやらイベントの準備中。 車で人がやってきては何かを持ってくるので気になり、バンでやってきた方に聞いてみると、その日は「ツールド妻有」。ここは休憩スポット。一瞬、あの…

(映画)「南の島の大統領 沈みゆくモルディブ」

ソロモン諸島のタロ島の住民約800人全員が、地球温暖化による海面上昇でついに住めなくなり近くの島に移住する、とのニュースを見て、昨年日本で公開されたこのドキュメンタリーを思いだしました。 「大海の中に忽然とあらわれた都会」のように出てくるモル…

シンガポール

Worlding Citiesのモデルとされる(⇒下記「関連記事」)シンガポールに行ってきました。赤道直下に近く、「住みたい都市」づくりもたいへんと思われるなか、国民1人当りGDPは世界でもトップクラスです。いくつかの注目すべき特徴を、この観点からまとめてみま…

スバールバル諸島

地球上で一定以上の定住人口がある最北の諸島スバールバル。中心地は人口2000人のロングイェールビーン。地球儀でみると、北極点にかなり近いことがわかります。数年前より、「地球最北の街で人々はどうやって暮らしているのか?」「そもそもそんな寒く不便…

三島富嶽三十六景

美しい富士山の風景が市内のあちこちから見える三島市で、先日「富嶽三十六景」が発表されたと、市役所のYさんから聞かされました。 これはなかなかおもしろいと、さっそく検索してみると、観光協会のホームページに選定結果が。 (選定結果)http://www.mishi…

10の建物から読みとるデトロイトの物語

Town & Country Planningという雑誌の2014年1月号に、標記の興味深い解説文が掲載されました。 2013年7月に破たんしたデトロイト市の課題を、10の建物から構造的に読み解くもの。「住みたい都市」とは真逆の現実といえばそれまでですが、なかなか迫力のある…

MEASURING WELLBEING

国ごとの「幸福度」指標などについては多くの研究が進み、先週発売された『世界』2014.3号でも「脱成長時代の新しい発展パラダイム」(西川潤、82-96)の中でOECDのwell-being指標とブータンのGNHが解説されています。 しかし都市レベルとなると、1)新しいパラ…

ロンドンの生活の質指標報告書

さきほど手にしたTown & Country Planning 2013年12月号で、ロンドン持続開発委員会(2002年設立)が発行する『ロンドンの生活の質指標報告書』という報告書が継続的に出ていることを知りました。大きくみると2004/5年、2008/9年、2012年と3回出ています。 htt…

わが街再生 コミュニティ文化の新潮流

小さな、しかしそれらが地域に多数起こり連携するとジワジワと大きなパワーになる可能性のある国内の街再生の最新動向を現場から綴った好著。平凡社新書2013.10.15刊(著者は鈴木嘉一)の図書を今回とりあげます。 コミュニティFM(東日本大震災でも多数設立)、…

朝日座が登録文化財になります(朝日座(南相馬市)を応援します(その3))

「復興へ朗報 国の登録有形文化財に元芝居小屋“朝日座”」と今朝の福島民友が報じました。昨日15日の文化審議会答申に南相馬市の朝日座が登録文化財に盛り込まれ、「県内では南相馬市の映画館「朝日座」が相双地方で初めて登録有形文化財に登録される」(福島…

新宿御苑

東京オリンピック2020の決定の翌週末、表参道、代々木公園あたりからスタートして新宿御苑、神宮外苑、赤坂御用地、浜離宮庭園などの都心の緑を見て回りました。最近、新国立競技場が話題になっていますが、それだけに集中しがちです。 4月16日の記事でふれ…

木密地域不燃化10年プロジェクト(その5)

東京都が昨日、不燃化特区の新たな予定地区27地区(1400ha)を発表しました。 http://www.metro.tokyo.jp/INET/OSHIRASE/2013/10/20na2100.htm 取組内容はこれから精査され、来年4月からのスタートです。ちょうど昨日の『地域創造論』で2020年までに目標とすべ…

Country Brand Index

オリンピック開催都市決定に関連して、FutureBrand社が毎年出している「Country Brand Index」という指標に興味をもちました。国際的に働くビジネスパーソンや旅行者など、世界18カ国から選ばれた3600人の意見を踏まえて各国のブランド力を評価した2012年度…

Green Cities of Europe

6月のヨーロッパ。天気はとてもさわやかで日も長く、来週からウインブルドンテニス大会もはじまります。この会場。おおまかにみると、ハンプトンコートやキューガーデン、リッチモンドパークなどがある緑の塊の東端に位置していて、芝のコートもその緑の一角…